呼吸器外科 後期臨床研修案内
学閥のない、風通しのいい気風が特徴です

診療科概要

当科は、肺がんを中心に呼吸器外科疾患の増加により重要性が増したことで、2002年7月1日に胸部外科より診療科が呼吸器外科と心臓血管外科に分かれました。
2003年5月1日には呼吸器外科研究室が創設されております。2008年2月には鈴木健司教授が赴任されました。2012年4月には呼吸器外科研究室から呼吸器外科学講座へ昇格しており、現在に至っております。

呼吸器外科の教育・診療方針

われわれは、
“Move On Forward(MOF) 不断前進”
“Juntendo has the Earth under the Thumb(JET) 世界制覇”
合言葉に、医局員一丸となって日夜臨床、研究、教育を行っております。圧倒的な臨床を行い、それを元にした圧倒的な研究の成果を世界に向けて発信していきます。それらの目標を達成するには、特に若い医局員の教育が重要と考えており、医局員一同指導しています。
日本の肺癌学は欧米に遅れをとっていますが、順天堂が日本を引いて邁進していきます。2009年には、3つの大きな臨床試験に参加し始めまして、登録症例数も他の施設を上回り、No1になりました。本郷をはじめ、浦安、静岡、江東高齢者、練馬病院の順天堂6病院で連携を密に肺癌診療を行っております。今後は、順天堂グループとして肺癌を含めた呼吸器疾患を全力で診療していきます。
大学病院、大学附属病院以外の研修関連病院として、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、静岡県立がんセンター、公立昭和病院等に、スタッフを派遣しております。

目標とカリキュラム

目標
学位・専門医取得が最低限のノルマであり、最終的には指導医として活躍することが目標

学位の取得:
大学院に籍を置き取得(初期研修2年の後4年間)
必須の専門医資格の取得:
 1.外科専門医:卒後5年目に予備試験、6年目に認定試験の受験が可能。
 2.呼吸器外科専門医:卒後8年目に受験が可能。
  取得後5年で指導医(相当)への更新(審査)がある。


ロードマップ

1.卒後研修:専門医・指導医と学位取得を中心に
研修スケジュール例
卒後 1年目 初期臨床研修
呼吸器外科希望者は呼吸器外科専門医を目標として最も早いスタートをきるために
下記学会に所属することを薦める。
・日本外科学会
・日本呼吸器外科学会
・日本胸部外科学会
・日本呼吸器内視鏡学会
・日本肺癌学会
卒後 2年目
3〜6年次:学位・外科専門医取得期間

卒後 3年目

順天堂大学附属病院を中心に一般消化器外科を主体とした研修(2年)
a)概ね1年半は附属病院を中心とした関連病院で研修
消化器、頭頸部・体表・内分泌、外傷など
b)半年を本郷(本院)で研修
心臓大血管・乳腺・小児外科:各1〜2ヶ月、呼吸器外科2〜3ヶ月
専門医申請に必要な症例を経験し、卒後5年目に専門医予備試験(筆記)、6年目に認定試験(面接)を受験し、外科専門医を取得する。(必要症例数:表1参照)

卒後 4年目

卒後 5年目

研究期間(2年)
本院で呼吸器外科学のテーマに沿った研究および臨床を行う。臨床では呼吸器外科専門医(卒後8年目)に必要な症例経験・手術経験(主に助手として)を積んでおく。
1ヶ月10例、年間100例の経験が目安。

卒後 6年目

7〜8年次:呼吸器外科専門医取得期間

卒後 7年目

大学院を卒業し学位を取得。呼吸器外科専門医取得のために術者>助手として手術経験を積む。原則として学内ではスタッフ(有給)。2年間のうち1年を院外で1年を院内で研修することを原則とする。別表(表2)の症例数をこの2年間でクリアすることを目標とし、最短で8年目に呼吸器外科専門医を取得する。学外研修で年間30〜40例の術者(助手を含めて60〜80例)を経験する。学内では学外で経験できない稀な手術を中心に経験する。
遅くとも10年目までに呼吸器外科専門医を取得する。

卒後 8年目

9〜11年次:一人立ちを目指して

卒後9年目

順天堂大学順天堂医院において、主に第1助手(術者の前立ち)として手術に参加し、気管支形成術など難易度の高い手術の術者も経験する。
呼吸器外科専門医資格を得たものは、順天堂大学外科関連病院呼吸器外科のチーフとして出向する。

卒後10年目

卒後11年目

12年以降:指導医

卒後12年目〜

本院もしくは関連病院にて、気管(支)形成術、(汎)胸膜肺全摘術などより高度な手術の術者を経験し、緊急事態への対応が自信を持ってできるように日々研修を積む。
各関連学会の指導医(資格:外科学会指導医:専門医取得後10年、呼吸器外科修練責任者:専門医取得後5年)を取得する。
准教授以上の身分で順天堂大学各附属病院呼吸器外科を指導する。
順天堂大学医学部学生の教育指導を行う。

【表1 外科専門医申請の要約】

1) 修練実績
 修練実施計画に則り、本会指定施設または関連施設において、以下の手術を行っていること。

最低手術件数

350例

術者として

120例

消化管及び腹部内臓

50例

鏡視下手術

10例

乳腺

10例

呼吸器

10例

心臓・大血管

10例

末梢血管

10例

頭頚部・体表・内分泌外科

10例

小児外科

10例

各臓器の外傷

10例


2) 業績

 筆頭者として、適当と認められた学術集会または学術刊行物に、研究発表または論文発表をしていること。

【表2 呼吸器外科専門医申請の要約】

 1) 術者として50例以上、助手として100例以上の手術経験を有すること
  (但し、術者としては開胸下手術30例以上、胸腔鏡下手術20例以上とする)

A群 必須症例

開胸下、縦隔リンパ節郭清を伴う肺葉切除、又は肺摘除術:10例
単純肺葉切除術、又は縦隔腫瘍摘出術、又は胸腺摘除術:5例
自然気胸手術、又は肺嚢胞切除術:5例
肺部分切除術・腫瘍核出術:20例

B群

気管・気管支形成術を伴う肺切除術
骨性胸郭、横隔膜、心嚢、大血管切除を伴う手術
胸膜肺摘除術
肺区域切除術
膿胸に対する手術(開窓術・胸郭形成術を含む) 全体で5例以上
但し、2項目以上を必要とする

C群

その他の呼吸器外科手術 5例以上。
A群、B群、C群の助手症例を100例以上有すること

2.学会・論文活動

学会活動:2・3年目では上記学会の地方会および研究会での症例報告を4回以上行う。
4〜6年目以降では全国学会での年1回以上の発表を行い、和文での症例報告や原著を最低年2編提出。
7年目以降・学位取得後は各学会の総会発表を年4回以上行う。
原著(欧文・和文)、症例報告など年2編以上を提出。
専門医・指導医申請には業績が必要であり、指導医(修練責任者)申請には概ね10編は必要である。


3.その他

気管支鏡専門医の資格を得ることが可能。
海外留学・国内留学も可能。


研修関連病院・施設

A.順天堂大学医学部および順天堂大学附属順天堂医院
 臨床、教育、研究の中心の場である。
B.順天堂大学附属病院・呼吸器外科(1群)
 順天堂静岡病院、江東高齢者医療センター、順天堂練馬病院、順天堂浦安病院
C.順天堂大学・外科研修病院
 1群:順天堂大学附属順天堂医院、順天堂静岡病院、順天堂練馬病院、順天堂浦安病院
 2群:東部地域病院など
D.順天堂大学・呼吸器外科研修関連病院
 1群:順天堂静岡病院、江東高齢者医療センター、順天堂練馬病院
 4群:国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、静岡県立がんセンター、公立昭和病院など
E.順天堂大学・呼吸器外科臨床関連病院
 なし
F.その他の施設(国内留学・研修)
 国立がん研究センター中央病院病理部など


研究課題

呼吸器外科講座としての主な研究課題
(1) JCOG0804
(2) JCOG0802
(3) JCOG0707
(4) 小型肺癌の検討
(5) 小型肺癌における縮小切除の検討
(6) 小型肺癌とCT画像の検討
(7) 肺腺癌とConsolidation Tumor比の検討
(8) インドシアニングリーンを用いた区域間同定法による区域切除
(9) 肺腺癌におけるEGFRやK-rasなどの遺伝子解析
(10) 間質性肺炎急性増悪症例の検討
(11) CPFE 合併肺癌の検討
(12) 周術期不整脈の検討
(13) 下葉肺癌におけるリンパ節郭清の検討
(14) cN2肺癌の検討
(15) 高齢者肺癌の検討
(16) 化学放射線療法後の肺癌手術の検討
(17) 多発肺癌の検討
(18) 術後乳糜胸の検討
(19) PETと肺癌の検討

現在の研究課題一覧
(1) 肺がんのリンパ節転移の実態と予後
(2) 肺がんにおけるリンパ節郭清の意義
(3) 小型肺腺がんの予後と予後因子
(4) 悪性胸膜中皮腫の診断と治療
(5) 肺がん術後アジュバンド治療の有効性の検討
(6) 難治性気胸の病態と治療
(7) 肺がんにおける予後因子としての腫瘍マーカーの役割

 

所属医師紹介

教授
鈴木健司教授
鈴木 健司 (すずき けんじ)
1990年 防衛医科大学校卒業
1990年 医師国家試験合格
1991年 防衛医科大学校臨床研修医
1993年 US navy 潜水医学課程修了
1995年 国立がんセンター東病院 非常勤医師
1997年 国立がんセンター東病院 がん専門修練医
1999年 国立がんセンター中央病院 呼吸器外科医員
2007年 国立がんセンター中央病院 呼吸器外科医長
2008年 順天堂大学医学部呼吸器外科教授
卒業大学構成比 順天堂大学卒7人、他大学卒13人
(他大学卒比率65%)
出身大学構成比
男女構成比 男性18人、女性2人(女性比率10%)

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診療実績

2011年診療実績 年間統計【2011年1月1日〜2011年12月31日】
総手術数 457例
 全身麻酔下 450例
 局所麻酔下 7例
症例の内訳
  2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
肺悪性腫瘍 133 131 124 129 138 227 284 305 324
原発性悪性肺腫瘍 103 105 107 105 109 193 237 256 264
切除症例 91 97 90 90 101 192 233 247 260
生検その他 12 8 17 15 8 1 4 9 4
転移性悪性肺腫瘍 30 26 17 24 29 34 47 49 60
炎症性肺疾患 22 17 12 9 9 19 27 31 23
胸膜・胸壁疾患 9 3 18 21 11 10 16 10 13
悪性胸膜中皮腫           8 5 8 7
先天性肺疾患 7 2 1 2 1 1 3 1 0
気腫性肺疾患 42 54 67 66 55 1 4 18 14
気胸           15 18 16 11
良性肺腫瘍 7 9 6 6 4 12 14 13 9
縦隔疾患 22 47 37 43 43 57 40 40 36
多汗症 2 4 4 0 0 1 0 0 0
膿胸 2 3 5 4 2 6 5 3 11
その他 10 14 15 24 42 19 36 21 27

 詳しい診療実績はこちら 

研究・研修・学会発表など

順天堂医院は、日本外科学会認定施設、日本胸部外科学会認定施設、日本呼吸器外科学会認定施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設です。その他に、米国胸部外科学会(STS)、欧州呼吸器外科学会(ESTS)、ASCO、世界肺癌会議(IASLC)、国際胸部心臓外科学会、 世界気管支学会、日本肺癌学会、日本内視鏡外科学会、日本癌治療学会、日本呼吸器学会等に参加し、発表を行っています。


◆主な登録学会、活動中の学会一覧

日本外科学会
日本胸部外科学会
日本肺癌学会
日本呼吸器内視鏡学会
日本癌治療学会
日本呼吸器学会
日本呼吸器外科学会
日本内視鏡外科学会
世界肺癌学会
米国胸部外科学会
欧州呼吸器外科学会

教室見学を希望される方へ、お問い合わせ先

入局・研修に関するお問い合わせは、順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器外科まで、お電話またはメールでお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ
お電話でのお問い合わせ

TEL:03-3813-3111(大代表)
・呼吸器外科外来(内線:5380、5381) 医局長:王 志明(水、金曜日不在)までご連絡ください。
・医局:(内線:3335) 医局長または医局秘書までご連絡ください。
(受付時間/曜日:月曜から金曜 9時〜17時)


メールでのお問い合わせ

こちらまでお送りください(担当:医局長 王 志明)


順天堂大学医学部附属 順天堂医院 呼吸器外科
住所:〒113-8431 東京都文京区本郷3-1-3

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消化器外科 入局3年間共通
  • 上部消化管外科
  • 下部消化管外科
  • 肝胆膵外科
  • 消化器・低侵襲外科
  • 乳腺・内分泌外科
  • 心臓血管外科
  • 呼吸器外科
  • 小児外科