各科教授からのメッセージ

総合診療科

当科には全国で最も多くの不明熱症例が集まり、臨床推論を重視した診断に力を入れています。HIV感染症や他科からコンサルトされた感染症の症例を、感染症指導医の元で学ぶこともできます。生活習慣病チームも有しており、人間ドックや産業医学についても学習できます。また、疫学や統計を専門とする指導医が、研修プログラム終了時までに英文研究論文を作成できるようサポートします。当科は医師の平均年齢が若く、女性医師の割合が50%を超えており、大変働きやすい環境です。
総合診療科では最初の3年間で「内科専門医」と「総合診療専門医」のどちらかが取得できます。将来的には、5年間で「内科専門医」「総合診療専門医」の両方の専門医が取得できる(ダブルボード)予定になっています。最初の3年間でどちらかの専門医を取得した後は、さらに幅広い診断・治療や病院管理を学ぶ「病院総合診療専門医」が取得できる予定です。また、感染症専門医を取得して、感染症コンサルタントとして働くこともできます。
研究においては不明熱やHIV感染症、肺炎球菌ワクチンなどの感染症研究、ヘルスリテラシーや尿酸・亜鉛などについての生活習慣病研究を行っており、数多くの研究論文を発表しています。「内科専門医コース」と「総合診療専門医コース」どちらに入っても、3年間での海外学会発表と英文論文投稿を目標としてサポートしています。
総合診療科外来ではAIによる診断補助システムを導入しており、医師の鑑別疾患のサポートを行っています。また、過去のデータから電子カルテ上でHIV感染症の有無を予測するワーニングシステムの使用も開始しています。今後もAIやICT分野の活用において、日本の総合診療をリードしていく診療科です。
当科では東京都新島の診療所へ2名の医師を派遣しており、希望者は離島での診療を経験することができます。また、漢方外来を開設しており、プライマリケアで必要な漢方の基礎を勉強できます。
真の総合診療医になるためには、良質な総合診療指導医による総合診療教育を受けるべきです。ここでは毎日のように新しい発見があり、喜びを分かち合える仲間がいます。ぜひ一緒に勉強しましょう。

総合診療科 教授 内藤 俊夫

循環器内科

循環器内科学のすゝめ

循環器内科教授写真

はじめに

循環器内科学教室を主宰している南野 徹です。現在私は教授という立場ですが、医学を志した幼少の頃の夢は、家庭医となって地域住民の医療を支えることでした。しかし、大学病院や関連病院での研修・診療、国内外での医学研究、大学における医学部学生や研修医、大学院生に対する教育など様々な経験を経て、より多くの患者さんへの幅広い医療の実践や、新しい診断・治療法の開発に貢献したいと考えるようになりました。その夢を実現させるために、医学部の学生の能力を最大限に伸ばすことによって多くの優秀な人材を育成し、大学病院を中核とした医療を充実させ、革新的な医学研究を行うことによって、日本、そして世界の医療に貢献するとともに、新たな医学の知見を世界に発信したいと考えています。


診療や研修について

循環器診療の特徴は、急性期に重症であった症例、例えば、急性心筋梗塞患者さんが、退院時には元気になって自宅へ帰ることが可能な状態まで治せることです。その基盤として、循環器診療領域では、これまで様々な有効性の高い薬やデバイス、医療機器を用いた診断・治療法が開発され、普及しています。一方、慢性的に経過する症例、例えば、心不全患者さんは、増悪寛解を繰り返しつつ、徐々に状態が悪化し、最終的には心臓移植か緩和ケアを選択することになります。このように患者さんの人生に寄り添う診療をする機会が多いのも循環器診療の特徴です。当科のプログラムでは、一般循環器内科診療はもちろんのこと、心臓カテーテル法や血管形成術、経皮的弁膜症治療術、電気生理学的検査やカテーテルアブレーション・ペースメーカー植え込み術、画像診断、心臓リハビリテーションなど幅広い分野の最新の循環器内科学を学ぶことができます。順天堂医院をはじめ、大学附属病院や関連施設における豊富な症例から、様々な臨床経験をすることができますので、奮って私たちのプログラムに参加してください。


教育や研究について

順天堂大学循環器内科では、高いレベルの一般循環器内科診療を行うことは勿論ですが、高度な先端医療の開発・実践とその基盤となる基礎研究も積極的に行っています。そのため、優秀な循環器専門医の育成は勿論のこと、現在私たちが行っている医療の未解決点を解く研究をデザインし、かつ新たな医療の発展に貢献できる「Physician Scientist」や「Academic Physician」の育成も重要であると考えています。医療技術の習得のみを目標とするのではなく、医学はサイエンスであり、研究を通じて世界を知り論理性を身につけることが、医師の厚みにも繋がる重要な過程なのです。医療において「教科書を読み、ガイドラインをただ記憶し、学んだ医療技術を実践する」ことのみが重要なのではなく、医学部・大学病院で行われているような「教科書やガイドライン作成の根拠となる研究」や「次世代の医療開発」が、いかに社会的に重要であり、やりがいのあることであるかを理解できるような人材を育成したいと考えています。


おわりに -順天堂大学循環器内科について-

循環器内科の領域では、疾患別に様々なデバイスを用いた特殊な診断・治療が発達してきました。そのため、多くの大学病院の循環器内科では、冠動脈疾患治療を中心としたグループや不整脈治療を中心としたグループ、心不全や画像診断を専門とするグループ、さらには特殊な先進医療を行うグループなどに分かれて診療・研究にあたっていることが少なくありません。このようにグループ別に診療を行うことは、ある分野のエキスパートを育成するためには有効ですが、全人的な医療や患者さんの立場に立った診療を実践するためには、障壁となりかねません。また研究面においても、それぞれのグループが別々に活動しているようでは、世界に発信できるような新たな知見の発見は困難であろうと思います。そこで、それぞれのグループが診療・研究に対して「一流を目指す情熱」を持つこと、グループ間の交流を図るようなカンファレンスの機会を多くすることによって、それぞれのグループの診療・研究をポジティブに評価し合い、互いに協力し合えるようにすること、さらにそのような「協力体制」を、医学部生やメディカルスタッフを巻き込んだ大きなうねりとすることによって、「診療・研究に対する情熱」が教室全体に広がっていくような集団を、私たちは目指しています。

循環器内科 教授 南野 徹

消化器内科

消化器内科教授写真

消化器内科は、食道から大腸、そして、肝胆膵、腹膜と多彩な臓器の疾患を対象としています。逆に言えば、病気を臓器にとらわれずに診療する力がつくのです。救急で来院した患者さんに「自分は・・・しか専門じゃないので」という事態に陥ることなく、「お腹が痛い」患者さんが来院すれば、的確に診断治療ができるのです。

消化器内科での初期研修は、

  • 消化管、胆膵、肝臓と幅広い領域の患者さんが多数いて、common diseaseから希少疾患まで学べる。
  • それぞれの疾患に全国有数の指導医がいて、どの領域でも最先端の研修が受けられる。
  • 学閥がなくみんなフレンドリー。

結果、名医だけでなく良医としての基礎を築くことができます。手技だけできる医師ではなく、論理的に考え、治療を行い、評価できる医師となり、どんな事態に遭遇してもしっかりトラブルシューティングができるようトレーニングします。
消化器内科は、癌の治療など、外科と内科のオーバーラップ領域で診療できます。外科も興味あるけど内科も好き、という方にうってつけです。また、肝臓、炎症性腸疾患、機能性疾患の専門家もいるので、外科的手技は苦手という方にもマッチします。自分の興味のある領域が消化器内科には必ずあります。

いざ消化器内科入局!

後期研修は、

  • 総合内科専門医を目指した研修プログラム。
  • 平行研修で消化器内科系専門医を目指して内視鏡診断治療やERCP、ラジオ波など専門的なことも研修する。
  • 連携病院に出向して、これまで学んだこと、身につけた手技の実践。技に磨きをかけましょう。

消化器内科でトレーニングを受ければ、科学者としてのマインドも育成されるので自ら研究すべき課題が浮かび上がってきます。もちろん、大学院に入学して、自分の興味ある領域を研究しながら臨床をすることも可能です。
どんな患者さんがきても物ともしない臨床能力を身につけ、そして研究者として飛躍して下さい。われわれは君たちを応援しています。

消化器内科 教授 永原 章仁

呼吸器内科

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呼吸器内科が最も大切にしていることは「教育」です。臨床と研究で社会に貢献し輝く人材を養成することを目標としています。一般的には、臨床、研究、教育が教室の3本柱と言われますが、当科では臨床、研究のまわりを教育が取り囲むイメージを大切にしています。なぜなら、臨床、研究ともに進化するためにはこれらを推進する人材が不可欠だからです。教育は、学生教育だけではありません。圧倒的な臨床力、研究力を持つ医師を養成できる教育力こそ、世の中が求める教室の使命と信じています。私は全力で教育力が備わった臨床と研究のプロフェッショナルを育てたいと考えています。呼吸器疾患は、肺がん、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患 (肺気腫、慢性気管支炎)、アレルギー・免疫疾患(気管支喘息、サルコイドーシス等)、間質性肺疾患、肺腫瘍、気管支拡張症、びまん性汎細気管支炎、肺リンパ脈管筋腫症(LAM)、肺循環障害、胸膜疾患、結核後遺症、慢性呼吸不全、睡眠時無呼吸症候群、慢性咳嗽等多岐にわたります。その多くは難治性であり根治が困難な疾患ではあります。しかし逆の言い方をすれば、まだまだ診断も治療も不十分な領域であり、若者が努力をすることで世界をリードすることができるのです。研究の対象も山ほどあります。そうです。一番強調したいこと。それは君たちの力で難治性呼吸器疾患で苦しむ患者さんに笑顔をもたらすことができるということです。

順天堂大学呼吸器内科学講座は、1969年に日本で初めて開設された日本で最も古い歴史を有する呼吸器内科専門教室です。そのため、患者数は日本の大学病院のなかでも1,2位の数を誇り、多くの呼吸器疾患を経験することで比類のない臨床力をつけることができます。特に、肺がん、悪性胸膜中皮腫などの悪性腫瘍とLAMなどの希少呼吸器疾患は、症例数はもちろんのこと数多くの臨床試験、治験を行っており新しい治療法の開発に積極に関わっています。喘息症例も多く治験や気管支温熱療法などの先進的治療も行っています。専門領域ごとの指導者がおり、きめの細かい指導を受けることができます。大学院生も30名弱おり基礎研究で得たシーズを臨床の現場に導入すべく、学内外で質の高い研究を行っており、トップジャーナルの数多くの論文を発表しています。近年の日本呼吸器学会での発表数も日本一で、中でも英語発表数は圧倒的です。学外施設として、国立がん研究センター、癌研有明病院、東京大学、慶應義塾大学、理化学研究所などとの共同研究も盛んです。留学も多くの医局員が経験しています。希望があれば間違いなく留学が可能です。

後期研修医の多くは順天堂医院ならびに他の附属病院、関連施設で体系的な臨床トレーニングを積んだあと、ほとんど大学院に進学します。学位、専門医(呼吸器、アレルギー、感染症、がん薬物療法、気管支鏡、老年病専門医など)取得後、現在までに米国のハーバード大学をはじめ欧米の一流の施設に数多く留学をしています。

最後に当科の特徴を述べます。卒業大学関係なし、臨床と研究の垣根なし、皆教育大好き人間です。医局員の半分は順天堂大学以外の卒業生です。女性医師も25%います。私にとって医局員すべては大切な家族です。そしてその家族全員が役割を担っています。ひとりでも多くの若者が「家族」になってくれることを祈っています。がんばってください。

呼吸器内科 教授 高橋 和久

腎・高血圧内科

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内科医は、内科全般の知識と技能を有するgeneralityと、より高い専門性を有するsubspecialtyの両方が求められています。本来不分離の関係ですが、昨今subspecialtyに偏重傾向にあります。

脳腎連関、心腎連関などと言われるように、腎臓は、血管・体液・血行動態・代謝・免疫などを介して様々な臓器の病態に関わるため、腎臓内科は、腎臓を通して「全身を診る科」と言えます。その点で、多くの他科との連携がとても大切な科でもあります。われわれ腎臓内科医が主に対象とする「慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)」患者は、人口の10%を占めています。CKD患者は、糖尿病、高血圧・動脈硬化、腎炎をはじめ種々の疾患に起因し、超高齢化社会にあわせ爆発的に増加しています。透析など腎代替療法を必要とする患者も急増しており、慢性腎不全と同時にその複雑な合併症も管理する能力も求められています。以上のことから、腎臓内科医は高い質のgeneralityを追求し、subspecialtyと調和させることが、求められています。

内科医として最初の5年間は、generalityの基礎形成において最も重要な時期です。
当科では、しっかりgeneralをトレーニングし、全員が新内科専門医を取得できる体制を作っています。そのうえで、専門的トレーニングを一層積んでいきます。上述のように専門を鍛え、腎臓専門医資格を取得する過程が、generalityのさらなる向上にもつながるのが当科の特質です。
当科で循環動態・血圧・血管障害・体液・電解質管理・代謝・腎炎・免疫異常などに対して総合かつ専門的な臨床力を身に着けられることは、将来のキャリアプランを考えるうえで大きなアドバンテージとなります。さらに、透析マネージメントもできることは、透析療法室および透析関連施設での勤務が可能となり、ライフイベントを控える女性医師の復職などにおいても、魅力的なものであろうと考えます。

大学の医師には、エビデンスの遵守はもちろんのこと、エビデンスを創出するPhysician-scientistsであることが求められていると考えます。若手には是非Generalistのトレーニングを積んだ後に、専門医を目指しつつ、大学院でも積極的に学んでほしいと考えています。大学院時代に基礎研究、臨床研究、社会医学的研究など自身の臨む研究を突き詰め、それを通してモノの考え方を学んで下さい。それは同時に、他の腎臓疾患にも応用できる基礎力と一段上の臨床力にもつながります。
当科では、大学院時代は基本的にベッドフリーで、集中して研究を行う長い伝統と研究実績があり、臨床ばかりでなく研究面でも国内外の腎臓学をリードしてきました。臨床上の疑問を大切にする姿勢を常に忘れずに、同時に社会のニーズを理解し、各人が一生探求できるテーマを手に入れてほしいと思います。そこで手に入れた高い専門性が、我々に求められている国際力の大前提になります。当科では、国際学会・留学ばかりではなく、グローバルアウトリーチにも積極的に参加し、経験値を増やし、世界・社会への発信力を養えるように教育します。

教室からOne & Onlyが一人でも多く出現することを願っています。
一緒に、新しいエビデンスを創出しましょう!

腎・高血圧内科 教授 鈴木 祐介

膠原病・リウマチ内科

膠原病・リウマチ内科教授写真

膠原病は慢性の炎症を伴う自己免疫性疾患であり、私たちは関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、血管炎、筋炎、強皮症、その他の希少疾患など、数多くの疾患を実際に診療しています。これらはみな全身性疾患であり、かつては症状や病態が多岐にわたる全身性エリテマトーデスの診療ができるようになれば内科領域のすべてが診られるようになる、とまでいわれていました。実際に膠原病を診ることにより、内科全般、感染症、関連科、臨床免疫学を含めた多くの知識と総合的な診療能力が身に付き、generalistとして成長することができます。一方で、膠原病・リウマチ性疾患の分野は大きく発展しており、治療は目覚ましく進歩し生物学的製剤をはじめとする分子標的薬や新たな免疫抑制薬などが次々と登場して日常臨床で使用されています。このような背景でspecialtyがより高まり、膠原病・リウマチ医のニーズが増してきています。膠原病重点コースであれば、総合内科専門医の翌年に日本リウマチ学会専門医を取得することができます。

順天堂の膠原病内科は、国内で最初に設立された膠原病専門の診療科です。
当科では、

  • 関節リウマチだけでなく、それ以外の膠原病の患者数が国内で有数であり、多彩で豊富な症例を経験することができます。これは内科全般の診療能力を上げることにも役立ちます。
  • 最先端の膠原病診療の技術が身に付きます。検査データが深く読めるようになります。関節超音波、血漿交換療法については特に専従ラウンド期間を設けています。
  • 附属病院や関連病院に専門医を複数名派遣しており、大学との連携が強固でどの施設でも専門研修が可能です。
  • 各指導者が、臨床をはじめ、臨床研究や基礎研究についても日々、指導しています。
  • 研究においては、膠原病は免疫学との関連が深く、興味がある若手医師は学内外で基礎的な研究について学んでいます。また、学外施設との共同研究も盛んで多くの基礎的、臨床的な最新の研究を行っているほか、新たな治療薬の治験にも積極的に参加しています。
  • 当科医師の出身校、初期研修施設は様々であり、男女、出身を問わずアットホームな雰囲気で研修ができます。

膠原病はまだわからないことも多く、臨床でも研究でも非常に面白い分野です。
是非、膠原病内科でともに学び、有意義な内科専攻医研修をしましょう。

膠原病・リウマチ内科 教授 田村 直人

血液内科

教授

ホームページをご覧の皆様、こんにちは、小松則夫です。
順天堂大学血液内科は内科学の再編に伴い、膠原病内科から内科学血液学講座として平成6年に独立した比較的若い診療科です。初代教授の押味和夫先生は東京女子医科大学血液内科教授からの転出です。私自身、山梨大学医学部血液・腫瘍内科学講座教授からの転出組で、2代目になります。教室員が20名を超えるという都内でも有数の血液内科です。スタッフの詳細はhttps://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/ketsuekinaika/about/staff.htmlをご覧ください。出身大学は様々で、学閥などまったくありません。頑張っている先生を積極的に登用しています。さらに、27床の無菌病棟がまもなく完成します。ソフト・ハードの両面を兼ね備え、今後の可能性と希望に満ちあふれた血液内科です。
さて、ここからは私の考えを述べます。我慢して読んでください。

患者さんの「生きようとする力」は計りしれない!!

患者さんにこのようにお話することがあります。『人類が誕生し400万年以上が経過していますが、近代医学が発展したのはここわずか150~200年前のことであります。おそらく400万年前から脈々と受け継がれてきた本来の「自らの力で病気を治す遺伝子」を持っている人間だけが生き残り、現在までたどり着いたものと思われます。私たち現代人はそのような「自らの力で病気を治す遺伝子」を必ず持っていると私は信じています。この「自らの力で病気を治す遺伝子」をいかに活性化するかが病気を治す一つの方法ではないかと思っています』と。これまでに多くの患者さんと接し、人間の「生きようとする力」によって活性化される「自らの力で病気を治す遺伝子」が時に想像を絶する威力を発揮することを私は何度も経験してきました。この「生きようとする力」を引き出すのは患者さんのご家族による支えであったり、医療従事者との強い信頼関係であったりするのです。そして何かで落ち込んでいる時、私を救ってくれたのはいつも患者さんの「生きようとする力」でした。

若い医師の諸君へ!!

残念ながら血液内科医の数は全国的に減少しています。その一方で、血液疾患、特に悪性リンパ腫や多発性骨髄腫の患者さんは確実に増加しています。10年前までは不治の病と言われた血液の病でしたが、多様な新薬の登場で、病気を克服し元気に退院の日を迎える患者さんもたくさん見られるようになりました。血液内科は診断から治療まで私たちだけで遂行できる素晴らしい、魅力ある診療科です。そして、がん化学療法が最も進歩している領域が血液内科です。多くの若い医師に囲まれながら、診療できる日を私は心待ちにしています。

若者よ、集まれ!

順天堂医院血液内科はこれからも多くの情報を発信して行きます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/ketsuekinaika/
https://www.facebook.com/juntendo.hematology
https://www.facebook.com/KomatsuNorioLab/

血液内科 教授 小松 則夫

糖尿病・内分泌内科

糖尿病・内分泌内科教授写真

順天堂大学の糖尿病・内分泌内科は糖尿病を代表とする代謝疾患、低ナトリウム血症のような電解質異常、甲状腺疾患や下垂体疾患などの内分泌疾患を対象疾患としております。当科では、糖尿病等のcommon disease症例数が日本で有数であるだけでなく、悪性褐色細胞腫、副甲状腺がん等のrare diseaseを診る機会にも恵まれています。

当科の「ウリ」は病棟スタッフ数が多く、「雰囲気が良い」ところです。医局員の男女構成はほぼ半々、出身大学は順天堂大学以外の出身者が順天堂出身者の2倍以上を占めており、肩書による差別はありません。このウリを活かして、前期研修のローテーションの際には総合内科に必要なcommon diseaseの管理方法を中心にトレーニングを行います。当科に入局した後の後期研修の際には、さらなるcommon diseaseの管理の鍛錬に加えて、rare diseaseの診断、治療に関してトレーニングを行い、一人当たりの持ち患者数の多い順天堂大学の分院での研修も行います。これらを通じて、楽しく、充実した職場環境で総合内科専門医、糖尿病専門医、内分泌代謝科専門医、甲状腺専門医の資格を目指します。

臨床に携わっていると研究を一度はしてみたいと思うものです。研究面では、糖尿病の研究に力を入れています。さまざまな研究室と共同研究を行いながら、基礎研究、臨床研究を行っており、NatureやCellの姉妹誌などの一流誌に論文が掲載されています。本人の興味に基づき、基礎研究、臨床研究に携わることができます。

糖尿病内分泌分野は内科の中で研究レベルの高いフィールドであり、サイエンスレベルの高いフィールドといえます。さらに慢性疾患をフォローするためには患者さんに寄り添っていかなければならないのでヒューマニティーの必要とされるフィールドです。すなわち、サイエンスとヒューマニティーの両立を目指す人はぜひ、当科に来てください。

私たちの長期目標は、糖尿病内分泌疾患で困っている人を助けることです。そのためには、日常臨床、治療法の開拓を目指した研究とともに、良質な糖尿病内分泌疾患の医療に携わる人材を育てる必要があります。私たち大学人はそのためには努力を惜しまないつもりです。

糖尿病・内分泌内科 教授 綿田 裕孝

脳神経内科

脳神経内科教授写真
フィジシャン・サイエンティストの集団として

当科は大学病院の3つの役目である「臨床」「教育」「研究」のすべてに均等に力を入れており、常日頃より当科の医師にはフィジシャン・サイエンティスト(Physician Scientist:研究者の目を持つ臨床医、臨床医の目を持つ研究者)であれといっております。大変難しい途ではありますが、当科の医師には臨床研究を通じて医学と社会を発展させる人材であってほしいと思います。当科は神経難病の入院患者数が年間1,000名、外来患者数が年間62,000名を超え、その疾患内容も多岐に渡り、日本でも屈指の研究と治療環境が整った脳神経内科の医療機関です。パーキンソン病をはじめ各部門にはその分野のエキスパートが揃い、日本の研究と治療の指導的役割を果たしていると自負しております。


優しい医師であれ・研修希望の医師へ

当科研修の一つの大きな柱は内科認定医と脳神経内科専門医を取得していただくことです。そのためのカリキュラムは丁寧でしっかりとした内容のものが用意されております。診療疾患は多岐にわたっており、幅広い疾患へのトレーニングを受けることができます。チーフレジデント制のもとで年間1,000人の入院患者さんと62,000人の外来患者さんから学ぶことができます。各神経の専門分野には日本をリードするエキスパートがそろっているため、世界水準の診断能力を身につけていただけると思います。入局に際して出身大学は一切問いません。現在構成員の半分以上は他学出身者です。脳神経内科のフィジシャン・サイエンティストを目指す方、在宅医療を学びたい多くの先生と一緒に学んでいきたいと考えています。患者さんに優しくないと神経難病は克服できません。患者さんをないがしろにしない心と、神経難病を克服するという熱い情熱をお持ちの方をお待ちしております。

脳神経内科 教授 服部 信孝