高尿酸血症・痛風の食事療法

血液中の尿酸値が高い状態を「高尿酸血症」といい、またその状態が続いたために関節内に尿酸塩の結晶ができて激しい炎症を起こす病気が「痛風」です。高尿酸血症は「男女問わず、血清尿酸値が7.0㎎/dlを超えるもの」と定義されています。尿酸値が高いと、腎障害・尿路結石・高血圧・脂質異常症・メタボリックシンドロームなどを合併することも多く、さらに尿酸値が高いこと自体が心筋梗塞等の心血管疾患と関連する事がわかってきました。このため、適度な運動を取り入れる、バランスのとれた食生活をするなどの生活習慣の是正が必要です。食事療法においては、適正エネルギーの摂取、プリン体・蔗糖および果糖の摂取制限、十分な水分摂取が勧められます。

適切なエネルギー摂取量とは

エネルギー摂取量は、年齢・性別・身体活動量・肥満度・血糖コントロール・合併症などを考慮し決定されます。一般的には、標準体重を求め、身体活動量に合わせてエネルギー摂取の適量を決定します。

プリン体を制限する

プリン体は肉類、魚介類、内臓、ビール、豆類、などに多く含まれていますが、厳格なプリン体制限は長続きするものではありません。たんぱく質食品(肉・魚介類・大豆製品・卵)の過剰摂取を避け、肉汁や内臓を制限する程度でよいでしょう。
たんぱく質食品(肉・魚介類・大豆製品・卵・乳製品)の1日の適量は、次のようになります。
たんぱく質食品の1日の適量
肉70g程度 魚介類80g程度 豆腐1/2丁 鶏卵1個 牛乳200ml

アルコールは節度ある適度な量を

食事
アルコールはその種類を問わず、その代謝の過程で大量の尿酸を生み出します。また、アルコールを肝臓で代謝する過程では、体内に乳酸が増加して、腎臓での尿酸の排泄を障害し、血清尿酸値が上昇します。休肝日を設けながら下記のような飲酒量に控えることが必要です。

また、ビールに含まれるプリン体はアルコール飲料の中では、含有量が多いとされていますが、食品と比較すると非常に少ない量のため、ビールを特別に禁止する必要はありません。しかし、地ビールは他のアルコール飲料に比べてプリン体の含有量が多いため、控えた方がよいでしょう。
アルコールの1日の適量
 アルコール01
日本酒 180ml
 アルコール02
ビール 500ml
 アルコール03
焼酎 90ml
 アルコール04
ワイン 1 00ml
 アルコール05
ウイスキー 60ml

水分とアルカリ性食品のとりかた

水分とアルカリ性食品
水分を十分とって尿量が増加すると、尿酸の排泄量が増加するため、水分を充分補給しましょう。しかし、ジュースやスポーツドリンクでの水分摂取は、糖分を摂りすぎエネルギー摂取が過剰になりやすいため、おすすめできません。ノンカロリーの飲料(水・お茶など)で1日2000mlを目標に水分補給しましょう。

尿のphは食事の影響により変化します。尿が酸性では、尿酸が溶けにくく、高尿酸血症に合併しやすい尿路結石を招く可能性があります。尿酸はアルカリ性~中性によく溶けますので、海草類や野菜、芋類などのアルカリ性食品を毎日摂りましょう。