上半身

動悸・息切れ

動悸とは心悸亢進ともいわれ、心拍数(1分間の脈拍数)の増加、あるいは拍動(リズム)の増大を自覚することです。

【症状】

  • 胸(心臓)がドキドキする
  • 胸が苦しい、息が苦しい
  • 冷や汗がでる

安静にして症状が治まることもありますが原因によっては、めまいや失神を引き起こしたり、足がむくんでくる・尿量が少なくなるなど全身の症状が出現してくることがあります。

【原因】

動悸は心拍の自覚なので運動・飲酒時や緊張・興奮時にも生じますが、不整脈(脈のリズムの乱れや、速さが速かったり遅かったりすること)によって生じることが多くあります。
また、内分泌系の疾患や精神的な原因でも動悸や息切れを感じたりします。運動後でもないのに動機や息切れが起こるのは、ストレスや緊張などによって脈拍を調節している自律神経が乱れることが原因になっています。

【症状を緩和する方法】

楽な姿勢になって、安静にしましょう。
ふだんから夜更かしなどせず、充分な休息を心がけるようにお勧めします。

【受診の目安】

動いた時に動悸や息切れを感じ休息をとったが、症状がなくならない。あるいは、安静にしていても動悸・息切れを感じることがあり、その回数が増えてきたなどという時には、早めに受診をしたほうが良いでしょう。

【観察ポイント】

動悸出現時、脈拍を数えることができるようであれば数えてみて、その回数やリズムがどうであるかをメモしましょう。
どのような時に動悸があったのか、動悸以外にはどのような症状があったのかを受診時に医師に伝えるようにします。
日常生活の中で、自分の1分間の脈拍数がどの位かを知っておくと良いでしょう。

呼吸困難

走った後に息が苦しくなるのはよくあることですが、普段の生活でも息苦しいのは注意が必要です。

【症状】

息が苦しい、息切れがする、呼吸を整えるのに時間がかかる
最初のうちは動いた時の息切れや動悸程度ですが、ひどくなると安静にしていても息が苦しく、脈の乱れやむくみなどの症状が出現します。

【症状を緩和する方法】

椅子に座り、または壁に背中をつけてゆっくり息を吸う

【受診の目安】

最近、動いた時に息苦しさを感じるようになったのであれば早めに外来を受診しましょう。動かなくても息苦しい場合や動いた時の息苦しさが強い場合は出来るだけ早く受診をしたほうが良いでしょう。

【原因】

主として呼吸器に障害があって肺が十分に働くことができず、全身に必要な量の酸素を送ることができない場合に起こります。また心臓病、貧血などが原因でも息苦しさを感じることがあります。

【観察ポイント】

受診時には、いつから息苦しいのか、どのような時に息苦しいのか、他にどのような症状があるかを医師に伝えましょう。

吐気・嘔吐

嘔吐は胃内容物を排出する現象です。嘔吐は有害なものが腸に達するのを防御する反応です。
吐気は嘔吐に先立つむかつきで、嘔吐を伴わない場合を言います。
また、吐気がなく突然嘔吐する場合もあります。

【原因】

嘔吐には頭蓋内圧亢進によるもの、食物によるものや、食事時間に関係あるもの(食直後や数時間経ってから)などいろいろな原因があります。
低血糖症状、妊娠と婦人科疾患などが原因の場合もあります。
吐物の性状を見ましょう。

  • 食物残渣を大量に含む場合は、急性胃炎や幽門狭窄など
  • 胆汁を含む場合は、十二指腸乳頭部以下の閉塞、胃の手術後など
  • コーヒー様残渣の場合は、胃癌、消化性潰瘍など
  • 糞便の場合は、腸閉塞などが考えられます。

【受診の目安と観察ポイント】

嘔吐の回数、量、既往歴、薬物の服用、心臓や呼吸との関係などを考えて早めに受診しましょう。
また原因疾患を確定する上で、腹痛・発熱・頭痛・意識障害・胸痛などの有無を伝えることも重要です。

胸痛

胸痛とは「胸が痛い」という症状のほかに、胸が圧迫される・締め付けられる・焼けるような感じがする・不快な感じがするなどの様々な症状を総称して言います。
胸痛は心臓の病気を中心とする緊急性の高い病気が考えられので、注意が必要です。
また肺に穴があき胸腔内に空気がたまって肺が圧迫され、外気を取り込めなくなる気胸という病気のときにもかなり激しい胸の痛みが出現します。

【症状】

心臓が原因と考えられる症状として

  • 肩・首・背中の左側・左腕に広がるような痛み
  • 胸が重苦しい
  • 胸の奥を捕まれるような感じ
  • 左腕の痛み
  • のどを押されるような痛み
  • 歯の痛み
  • 胸焼け

などがあります。
気胸の中でも肺に突然穴が開き、空気が胸腔内に漏れて肺が圧迫され縮んでしまう自然気胸は、突然かなり激しい胸の痛みに襲われ、息苦しさや咳などの症状を伴います。

【受診の目安】

激しい痛みが普段よりも長く続く、胸の痛みが持続する、安静にしている時にも痛みが起こる、痛みが繰り返す・強くなるなどの症状がある時には早めの受診が必要と考えられます。
何の前ぶれもなく胸痛が突然出現し、呼吸が苦しい、息をしにくいなどの症状があるときも早めに受診しましょう。

  • いつ、どんなときに起こるのか?
  • 何分くらい続くのか?
  • どの部分が痛むのか?
  • どの位の頻度で起こるのか

【対策】

生死にかかわる緊急性の高い胸痛は、狭心症・心筋梗塞・大動脈乖離・肺梗塞などで代表されますが、これらは高脂血症・糖尿病・高血圧・喫煙などを原因として発症しています。
ふだんから自分の体調管理をすると共に、家族など周囲の人にも病気について説明し協力を求めておきましょう。健康カードを身につけておくことも1つの方法です。

胃痛

胃痛とは胃が痛くなることですが、胃のつかえ感・もたれ感・吐き気・胸焼け・食欲不振などの症状を伴うことが多く、病気では急性胃炎・慢性胃炎・胃潰瘍などの種類があります。
それぞれの原因として、暴飲暴食・過度のストレス・アルコール・コーヒーに含まれるカフェインなどの化学的刺激で、胃を痛めることがあります。

急性胃炎上腹部痛・吐き気・嘔吐・発熱などが起こります。
慢性胃炎胃の粘膜が萎縮して、胃の運動が低下することにより、消化が不十分となり、腹部の不快感・食欲不振・消化不良が起こります。
胃潰瘍胃の粘膜が損傷し、胃酸の分泌が増えたりする事で、胃液による自己消化が起こり潰瘍になります。
最近ではピロリ菌という、菌が潰瘍を起こす原因の1つだといわれています。
症状としては、みぞおちの辺りの痛み・腹部の不快感などがあります。

上記に記載している様な症状が長く続くようなら、一度受診することをお勧めします。

乳房の異常

自分の乳房に以下のような症状がみられた場合は、早めに受診をしましょう。

  • 乳房にしこりがある。
  • 乳頭分泌がある。
  • 乳房に痛みや張るような自覚がある乳房の皮膚に痒みやただれがある。
  • 乳房の皮膚にくぼみがある。

乳癌は自分で調べることのできる癌の一つです。早く発見すればほとんどが治ります。
自分自身を守るために、ぜひ自己検診をしてください。
以下に自己検診の方法を記載します。
 自己検診の時期は毎月生理が終ってから3~4日経過した頃が適当です。
 閉経後の方は、毎月忘れない日を決めて調べるようにしましょう。

自己検診法

形・大きさ・乳頭(首)の高さに違いはないか。乳房の皮膚の一部や乳頭にへこんだところはないか。乳頭にかさぶたやただれがないか。
お風呂の中で、石けんをつけ、腕を上げて、指や指の腹でしこりに触れないかどうか、さわってみましょう。
外側半分を調べるには、右腕を自然の位置に下げ、左手の指の腹で、しこりがあるかどうか触れてみます。

左右の乳首を軽くつまみ、乳をしぼり出すようにして、血のような異常な液が出ないか調べます。

毎月、自己検診をしているうちに、自分の乳房の普段の状態がわかり、異常を早く見つけられるようになります。
少しでも異常があったときは、ためらわずに、専門医の診察を受けましょう。