子ども

子どもの便秘

子どもの便秘は、母乳の不足や調乳の誤り・偏食や少食などの不適当な食事・不規則な生活などが原因で起こすことが多く、その他稀に病気が便秘の原因となっていることもあります。
便秘を起こす病気としてはヒルシュスプルング病・肛門狭窄・心因性の便秘症・甲状腺機能低下症などがあります。

【症状】

食欲不振、お腹が張る、嘔吐、腹痛、不機嫌、便の性状がコロコロになる、毎日少しずつ頻回に便が出たり便失禁があるなどの症状がみられます。

【症状を緩和する方法】

お腹のマッサージ、適度な運動、肛門の刺激(こより浣腸)、水分をたっぷり与える(オレジの果汁やプルーンの果汁も効果的)、食物繊維の多い海藻や野菜、果物を与えてみるなども効果があります。
 偏食の改善や規則正しい生活が出来るようにしましょう。

【受診の目安】

  1. 定期的な排便がなくお腹が張って痛がる時
  2. 定期的な排便がなく嘔吐する時
  3. 肛門が切れて、いきむたびに痛がって泣く時
  4. 少量ずつ頻回の便失禁がみられる時
  5. お腹のマッサージや適度な運動、肛門の刺激、水分や食物繊維の多い食品を与えても効果がみられない時

以上のような時は受診をしましょう。

【観察のポイント】

排便の回数が少なくても柔らかめの便を苦痛なく出している様なら便秘ではなく、その子どもの排便のペースと考えてもいいと思います。
食欲があるか、ミルクの飲みが良いか、排便の回数、便の硬さ、便の量、体重の増減に気を付けてください。
乳児以降の場合は、排便を意識的に我慢している習慣が無いかにも気を付けましょう。

子どもの下痢

乳幼児の便はもともとやわらかく、有形のことが珍しいくらいです。これは食べ物や飲み物にもよります。ミルクが合わない時や、濃度が濃い時にも便が柔らかくなることがあります。
お子様の「いつもの便」を把握しておくことが大切で、便の形・回数・色・臭いが「いつもの便」と違うときは注意が必要です。

【原因】

子どもの下痢の原因で多いのは感染性の胃腸炎で、ウイルス性(風邪)と細菌性のものがあります。
 幼児・学童では環境の変化や精神的要因でも下痢をする時があります。

【症状を緩和する方法】

母乳の場合はお子様のペースで授乳してください。ミルクの場合は、濃度を1/2~1/3に薄めて腸の負担を軽くしてください。
イオン水や湯ざまし・麦茶で少量ずつ頻回に水分補給をしたり、食事は消化のよい食べ物を小さくして、少量ずつ与えてください。そしてお腹を温めてあげましょう。
排便回数が多いとおしりが赤くただれ易いのでぬるま湯で洗い、乾いた柔らかいタオルなどでそっと押さえ拭きをしてください。
市販のお尻拭きは薬品が入っているので、使用を控えた方がよいでしょう。

【受診の目安】

子どもの「いつもの便」と回数・形・臭いが異なる時、白色またはイチゴジャムのような赤い便、のりの佃煮のように黒緑色便、熱や嘔吐がある時、水分を受けつけず尿が半日以上出ない時、機嫌が悪かったりぐったりしている時などは早めに受診しましょう。

【受診する時のポイント】

赤ちゃんの下痢と普通便は見分けがつきにくいものです。受診時には便のついたオムツを持って行き、医師に見せて伝えるようにしましょう。

子どものけいれん(熱性痙攣)

【原因】

痙攣は脳の機能異常にともなって突然筋肉が硬くなったり、または硬くなったり緩んだりの連続でガクガクしているようにみえたりする状態です。
なかでも高熱が原因で起こる熱性痙攣は、日本人の15~20人に1人は経験するといわれているくらい発生頻度が高く、生後6カ月から5歳くらいの子供で、38℃以上の発熱にともなっておこり、比較的症状の改善がよい病気です。この痙攣は多くの場合生涯に一度しか経験しませんが、3人に1人くらいの割合で2回目を経験する人がいます。
痙攣がおきた時点で、神経学的異常や発達遅滞がなければ、その後に異常を残すことはないと言われています。

【症状】

熱が38度以上となったときに多く、眼球が上転、又は一点に凝視します。からだは弓なりにそりかえり、歯をくいしばり手をかたく握り締める。手足をぴくぴくと屈曲伸展させる等の症状がみられます。

【受診の目安】

生後1歳未満の乳幼児であったり、痙攣の時間が15分以上と長かったり、熱もないのに痙攣がおこったり、痙攣が終わったあとでどこかに麻痺が残っていたり、一晩に何度も痙攣をくりかえすようであれば注意が必要です。
別の疾患も考えなければなりませんので、至急小児科を受診しましょう。

【対応策】

痙攣を止めようとして子供を押さえつけたりしないでください。呼吸が一過性に停止したり、いびき様に大きな音を発する時は、顎を上方に引き上げると舌根沈下を防止できて、いびき音も消失します。
 痙攣が全身性なら顔を横向きにして、嘔吐による窒息を防ぎましょう。舌を丸めている事が多く、かむ心配は無いので、口に割り箸や指を入れることはしないで下さい。かえって他の危険を招くことがあります。

【観察ポイント】

痙攣の持続時間・痙攣の形(全身性かからだの一部だけか・意識はあるか・痙攣後の状態はどうかについて観察しましょう。

子どもの嘔吐

子どもの胃は大人に比べて入り口のしまりが弱く、形も縦長の形状をしているために吐きやすい傾向にあります。食欲もあり元気であれば心配ないことが多いですが、嘔吐の回数が多く、発熱・腹痛等症状が他にある場合は注意してください。

【救急車で来院する目安】

  1. 吐物が緑色をしている
  2. 顔色が青白い(チアノーゼが出ている)
  3. 意識がない。起こしても起きずにぐったりしている。

【救急外来を受診する目安】

  1. 発熱・腹痛がある
  2. 機嫌が悪い
  3. 嘔吐する回数が多く、食事や水分を受け付けない
  4. 吐物に血や茶色の滓のようなものが混じっている
  5. 下痢の中に血液が混じっている
  6. 尿の回数と量が減った
  7. 嘔吐の前に頭を打った

【通常の外来受診をする目安】

  1. 食べ物や飲み物を摂取した後に嘔吐する
  2. 嘔吐はするが水分摂取が出来ていて、尿もいつもと同じくらい出ている
  3. 抱っこすると機嫌が直り、おもちゃなどで遊ぶ。
  4. 発熱が無く、嘔吐以外に症状が無い

※赤ちゃんの場合は授乳の後に少し吐いても体重が増えていれば心配は要りません。

【症状を緩和する方法】

消化の良い食べ物を食べさせてあげてください。また、食欲が無い時には無理に食べさせず、水分はしっかり摂ってください。この際一気に水分を取ったり、冷たすぎたりするとその刺激でさらに嘔吐したり、お腹に負担がきたりします。
水分は常温で少しずつこまめにあげるようにしましょう。水分の種類は、水・お茶・イオン飲料が良いですが、大人用では濃度が濃いので子ども用のイオン飲料か、大人用を薄めて飲ませてください。また、果汁は控えたほうが良いでしょう。

子どもの誤飲・誤嚥

異物を誤って飲んでしまうことを誤飲といいます。また、その異物が気管または気管支に入ってしまうことを誤嚥といいます。誤飲・誤嚥は家庭内で起こる乳幼児の事故として最も多くみられます。3歳未満の乳児は、直径3.5cmまでの大きさのものが口に入るといわれ、思いがけないものまで口に入れて飲み込んでしまいます。異物の代表的なものとしては、誤飲ではタバコ、ボタン電池、小さな玩具、薬、待ち針、ホッチキスの針など、誤嚥ではピーナッツなどの豆類が挙げられます。

【観察ポイント】

もし、誤飲・誤嚥をしてしまった際は何をどれくらい飲んだか、子どもの周りには何があるのか、口の周りに何かついていないか、口がただれていないか、他に症状がないか、を確認してください。

【対処法と受診の目安】

誤飲・誤嚥の基本的な処置は吐かせることですが、飲み込んだ異物により対応が異なりますので、自己判断せずにまずは病院へご相談下さい。また、来院する際は誤飲・誤嚥したと思われるものを必ず持参するようにしてください。

【予防法】

誤飲・誤嚥は予防が最も重要です。妊娠が分かったら家族皆さんで禁煙を考えてください。子どもがはいはいを始めたら、子どもの口に入りそうなもの、子どもの興味を示しそうなものは手の届かないところに片付けるようにしましょう。例えば、ピーナッツなどの豆類を誤嚥の場合は、気管内でふやけて大きくなり気道を塞いで窒息を招き命に関わりますので、乳幼児には絶対に与えないようにしてください。
 誤飲・誤嚥は大人の責任です。家族ぐるみで子どもの安全を守りましょう。