順天堂大学スポーツ健康科学部/大学院スポーツ健康科学研究科
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教授 和気 秀文

生理学

〔研究領域〕
循環生理学、神経科学、運動生理学、病態生理学、宇宙医学
〔研究領域のキーワード〕
健康増進、生活習慣病、競技力向上、VRスポーツ、宇宙スポーツ

〔目標・方法・内容等〕
生理学というと、一見難しい学問分野に思われがちですが決してそのようなことはありません。からだで起こっている当たり前の現象を不思議に感じ、実験を通してそのメカニズムを解明していくのが生理学です。体のことに興味さえあれば、だれでも楽しく学べる学問です。ゼミ活動は、論文や専門書の抄読(3年次)、実験、研究発表、論文作成(4年次)になります。
 研究テーマは大きく分けて4つあります。1)からだの仕組みに関する基礎研究、2)生活習慣病の発症や運動による予防・改善効果に関する研究、3)競技力向上を目指した生理学的研究、そして4)VRスポーツおよび宇宙スポーツに関する研究となります。詳細は以下の通りとなります。
 
1) からだの仕組みに関する基礎研究
からだの仕組みについて理解するための研究で、遺伝子、細胞、組織、器官、そして個体レベルでの実験を通じて理解を深めていきます。例えば、緊張したり、興奮したり、運動したりすると心拍数と血圧が上昇します。この仕組みは簡単そうに思えても実際はかなり複雑で、脳の働きを細胞レベルで理解する必要があります。生理学の王道ともいえる神経科学的研究を行っています。
 
2) 生活習慣病の発症や運動による予防・改善効果に関する研究
健康科学に関する研究です。例えば精神的なストレスによる心臓病がどのように発症するのか?など、心の問題が生活習慣病を引き起こす脳内メカニズムについて遺伝子など分子レベルで調べていきます。また、運動による脱ストレスや生活習慣病改善効果のメカニズムについても調べています。
 
3) 競技力向上を目指した生理学的研究
スポーツ競技成績を決める最大制限因子は「苦痛」感などの負の情動です。これに立ち向かうのは運動に対するモチベーションです。前者には扁桃体、後者には線条体などが関与しています。運動時の苦痛感やモチベーションなどの心の動きが生じる生理学的メカニズムを調べることにより、競技力向上に向けた新たなトレーニング法開発に貢献することを目指しています。

4)VRスポーツおよび宇宙スポーツに関する研究
生理学的知識を応用した新しい分野の研究です。寝たきり状態を余儀なくされた方に対する新たな健康支援ツールの開発、また、アスリートに対する新しいメンタルトレーニング法の開発を目指し、VRスポーツ視聴時の生理心理学的応答について調べています。また最近では、宇宙飛行士の体力向上を目的に、宇宙でのトレーニング方法や宇宙スポーツ競技の開発も行っています。