レメリンの解剖書『小宇宙鑑(人体解剖図)』(複製)【1667】
ドイツの解剖学者ヨハン・レメリンが著した、初心者、外科医のための解剖図譜。オランダ語訳がある。江戸初期、幕府の高官の要請で、オランダ人が持参した解剖書。図は男女一体、成人2体からなり、表面から順にめくると内臓が現れる仕組み。1670年代に 通詞 本木庄太夫が訳し「阿蘭陀経絡筋脈臓腑図解」として遺した。これを、1772(明和9)年に周防の鈴木宗云が見いだし、『和蘭全躯内外分合図』と題を変え刊行した。展示されている本は江戸時代の渡来本で、右下隅に描かれた十字架像を削り取った跡がある。