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2020.04.17 (FRI)

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人生100年時代対策は小児・AYA世代の骨の健康から!

~【日本初!】 小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンター 設立~

順天堂大学医学部附属練馬病院(院長:児島 邦明)は、日本初!「小児・AYA (注1)世代ボーンヘルスケアセンター」(研究センター長:坂本 優子)を本年1月に設立し、活動を開始しました。
同センターは、⑴人生を通して高い骨量を維持するために大切な生活習慣を獲得する時期として重要な小児期、⑵人生の最大骨量(ピークボーンマス)(注2)を獲得し維持する時期として重要なAYA世代をメインターゲットに、すべての人々が適切な最大骨量(ピークボーンマス)を獲得し、これを維持するための評価、指導、治療を行います。
<小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンターの特色> 
  • 子どもたちやAYA世代における将来の骨粗しょう症予備軍をメインターゲットに、専門的なボーンヘルスケアを提供
  • 複数の専門医や専門看護師等が相互に連携し、骨脆弱性をきたす疾患の評価、指導、治療を提供

<背景>

人生100年時代は、すべての人々が健康で元気に活躍し続けられる社会をつくる必要があります。その実現のために必要な鍵の一つが 「ボーンヘルスケア」です。専門的なボーンヘルスケアを小児期から始めることで、18歳までに適切な最大骨量(ピークボーンマス)を獲得し、これを維持することができ、AYA世代以降の骨粗しょう症や骨折のリスクを大きく下げることができます。
しかし、日本では、高齢者へのボーンヘルスケアにのみ力がそそがれており、小児・AYA世代のボーンヘルスケアは適切になされていないのが現状です。また、①先天性の疾患で骨折しやすい方、②ステロイドなどの合併症として骨脆弱の対策が必要な方、③産後に骨折してしまう妊娠期骨粗鬆症の方、④がん治療によって骨粗しょう化をきたした方への評価、治療、指導を専門で行なっている医療機関・施設がなく、適切な治療や指導がなされていない状況にあります。
当センターでは、診療科の専門領域の壁を超え、整形外科・スポーツ診療科、産科・婦人科、小児科、リハビリテーション科、看護部、栄養科などが相互に連携し、小児期・AYA世代をメインターゲットとした専門的なボーンヘルスケアの提供および骨脆弱性をきたす疾患の治療を行い、すべての人々が健康で元気に活躍できる人生100年時代のヘルスケア社会の実現に貢献することを目指します。
用語解説:
(注 1) AYA(アヤ):AYAとは、 Adolescent&Young Adultの頭文字であり、当センターでは、 15歳から30歳までの思春期・若年成人の患者さんがあてはまります。
(注 2)ピークボーンマス:骨量は成長と共に増えて、18~20歳で最大になります。 その時の骨の量を「最大骨量(ピークボーンマス)」といいます。
小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンターについて

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<ビジョン>
私たちは、人生の最大骨量(ピークボーンマス)を獲得する大切な小児期とAYA世代をターゲットに、すべての人々の骨が健康になることを目指します。

<ミッション>
  1. 私たちは、若い世代に、専門的なボーンヘルスケア(検査や指導や治療)を行います。
  2. 私たちは、骨脆弱性をきたす疾患の治療を専門的に行います。
  3. 私たちは、高いピークボーンマスを獲得し維持するために効果のある方法を探索し、情報を集約し、すべての人々が受けられる医療へと発展させます。

<アクション>
  1. 評価:骨量低下の原因となる既往歴、骨折の危険性の高い部位、栄養、生活習慣、運動機能について評価します。
  2. 指導:専門看護師が、骨密度・栄養の評価に応じて生活習慣の改善指導を行います。専門の理学療法士が運動指導を行います。
  3. 治療:骨量低下が著しく、骨折の危険性が高い場合は必要に応じて治療を行います。

<スタッフ>
整形外科 准教授 坂本 優子
産科・婦人科 先任准教授 荻島 大貴
小児科 先任准教授 大友 義之
リハビリテーション科 准教授 黒須 昭博
看護師 秋田 芙実
栄養科 管理栄養士 山内 真由美

≪スーパーバイザー≫ 
順天堂大学医学部産婦人科 非常勤講師/ 佐藤病院グループ代表 佐藤 雄一
順天堂大学医学部小児科 非常勤助教/ 骨育・健康科学教育アドバイザー 本田 由佳
順天堂大学スポーツ健康科学部 発育発達学・測定評価学 先任准教授 鈴木 宏哉

小児・AYA世代ボーンヘルスケアセンター ホームページ
https://www.juntendo.ac.jp/hospital_nerima/clinic/AYA_bonehealthcarecentre/info.html

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