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2018.03.02 (FRI)
パーキンソン病のレビー小体形成メカニズムを解明 ~オートファジーの破綻がパーキンソン病の原因となる~
順天堂大学大学院医学研究科神経学の佐藤栄人准教授、服部信孝教授らの研究グループは、ドーパミン神経細胞*1特異的にオートファジー*2を欠損させたマウスを作製したところ、孤発性パーキンソン病の病態を忠実に表現するモデルマウスとなることを示しました。さらに、パーキンソン病に特徴的なレビー小体*3の形成メカニズムを明らかにしました。本成果は、今後のパーキンソン病の予防・治療に大きく道を開く可能性を示しました。本研究はnature系列誌の「Scientific Reports」のオンライン版(日本時間:2018年2月12日)で公開されました。
本研究成果のポイント
- パーキンソン病の病態を忠実に表現するモデルマウスの作製に成功した
- オートファジーの破綻によるレビー小体の形成メカニズムを解明した
- オートファジー障害をターゲットとしたパーキンソン病の予防・治療戦略の可能性
*1 ドーパミン神経細胞
パーキンソン病で選択的に障害される神経細胞。神経伝達物質である ドーパミンの減少により動作緩慢やふるえなどの症状が出現する
*2 オートファジー
細胞内の不要なタンパク質を分解するための仕組み
*3 レビー小体
パーキンソン病に特徴的に観察される封入体であり病理診断の根拠となる
パーキンソン病で選択的に障害される神経細胞。神経伝達物質である ドーパミンの減少により動作緩慢やふるえなどの症状が出現する
*2 オートファジー
細胞内の不要なタンパク質を分解するための仕組み
*3 レビー小体
パーキンソン病に特徴的に観察される封入体であり病理診断の根拠となる