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2016.04.27 (WED)

アレルゲン皮膚感作の新しい型を発見 ~アレルゲンに触れて引っ掻くとアレルギーが重症化する~

概要

順天堂大学大学院医学研究科・アトピー疾患研究センターの高井敏朗准教授らの研究グループは、ダニ、花粉などの抗原に含有されるタンパク質分解活性(プロテアーゼ活性)と引っ掻きなどによる機械的な皮膚バリア障害* 1の組み合わせが、アレルギー感作* 2と皮膚炎症を悪化させ、喘息などのアレルギーマーチ*3の進展に重大な影響を及ぼすことを明らかにしました。これは、呼吸器を介した吸入感作とは異なる新たなメカニズムによるもので、アトピー性皮膚炎や経皮感作を起点とするアレルギーマーチの予防や治療法の開発につながると期待されます。本研究成果は米国研究皮膚科学会発行の科学雑誌Journal of Investigative Dermatologyのオンライン版で公開されました。
本研究成果のポイント
  • プロテアーゼ抗原は経皮感作において強いアレルギー感作と皮膚炎症を引き起こす
  • 経皮感作と機械的皮膚バリア障害の組み合わせがアレルギーの重症化につながる
  • 吸入感作とは異なるメカニズムの解明により、アトピー性皮膚炎やアレルギーマーチの予防・治療戦略へ