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2021.11.12 (FRI)

学校法人順天堂「AA(ダブルAフラット)」の格付維持

2021年11月12日

発行体格付:AA[格付の方向性:安定的]

格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
 学校法人順天堂は、我が国最大の格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)から「AA(ダブルエーフラット)」の格付けを維持しました。
 順天堂は平成19(2007)年の格付取得以降、新学部開設、再編事業に伴うキャンパス再整備、附属病院の増床や建て替えなど大型設備投資を継続して行いつつ、また今回の更新は新型コロナウイルス感染症拡大という逆風下でもありましたが、運営努力などが評価され極めて高い格付を維持しています。
 なお、「NEWS RELEASE」はホームページにも掲載しています。

格付理由

 1838年創立の日本最古の西洋医学塾を源流とする学校法人。大学は医学部やスポーツ健康科学部、保健医療学部のほか6学部で構成される。6カ所の附属病院の収支はいずれも安定しており、学校法人としての医療収入額は圧倒的な規模を有する。とりわけ中核の順天堂医院は高度な医療技術や患者本位の医療サービスの提供で評価が高い。2020年に全国13番目の臨床研究中核病院に承認され、立地にも恵まれ競争力に優れる。附属病院群の競争力が信用力を支える大きな柱になっている。ただ、病院事業は診療報酬改定といった国の医療政策・制度の影響や患者数動向に左右され、産業リスクが比較的大きい。 2020年度は新型コロナウイルスにより入院・外来ともに患者数が影響を受けたが、経営努力と補助金を支えに安定した収支を確保した点は評価できる。2021年度は回復傾向にあるものの、引き続き患者数と収支動向を注視していく。
 医学部が法人の中で人材育成、医療研究で多大な役割を果たし、医療看護学部など医学関連学部も病院への人材供給で貢献している。附属病院は一般の病院に比べ、優秀な医師を確保しやすく、臨床研修の場としても評価が高い特色を持つ。
 小川秀興理事長の卓越した運営手腕、強いリーダーシップ、理念「不断前進」の下、大学や病院の改革に取り組み、大きな成果を上げている。国家試験合格率の向上や改組を含む4学部の開設、練馬病院及び研究センターの新設で実績を残し、本郷・お茶の水地区の再編事業も成功裏に終えた。ピーク時400億円を超えた借入金を完済するなど、財務基盤の強化も評価できる。
 総合大学化のさらなる拡充を目指して、浦安市日の出地区で3つの新学部開設、新キャンパス設置などの大型投資を進めている。加えて、さいたま市での新病院設置も自治体と交渉中だ。補助金などを活用するものの資金負担は小さくない。今後の進捗とともに投資回収の動向を確認していく。