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2024.03.12 (TUE)

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順天堂大学静岡病院 歯科口腔外科で紹介患者の受け入れを開始

~歯科口腔外科の診療で伊豆地域に貢献していく~

順天堂大学医学部附属静岡病院(院長:佐藤 浩一)は、静岡県東部地区の基幹病院として、歯科口腔外科を2023年9月に開設(科長:井染 洋)し、院内の周術期等口腔機能管理の対応をしておりましたが、本年1月より近隣歯科医療機関からの紹介患者の受け入れを開始いたしました。これまで静岡県東部地区で歯科口腔外科を有する病院は限られており、特に伊豆南部の地域では、対応が困難な症例は北部の病院での対応が必要となっていました。今回の歯科口腔外科開設による周術期等口腔機能管理および紹介患者の受け入れにより、地域医療支援病院としての体制を更に充実させることができました。

<特色>

 ●虫歯や入れ歯など、歯科医院で行う一般的な治療以外の歯科口腔外科の疾患に特化して診療します。

 ●口腔外科疾患の診療に年齢制限はありません。

 ●基幹病院の歯科口腔外科であり、基礎疾患のある方は他の診療科と連携しながら治療が可能です。

 ●当院にて全身麻酔手術・放射線治療・化学療法を行う患者に対して、歯科衛生士と協力しながら、周術期等口腔機能管理(口腔ケア)を実施していきます。

 ●当院では歯科技工士が常勤しており、顎関節症や睡眠時無呼吸症候群に対するマウスピース作製も院内で可能となっています。

 

≪コメント≫歯科口腔外科科長・助手 井染 洋

井染先生(加工)

「順天堂静岡病院は633床の病床数となっており、静岡県東部地区で最も大きい病院です。年間約9,000件の手術を行い、救急診療含め地域に必要不可欠な基幹病院となっていますが、今まで当院に歯科口腔外科がないこと自体が大変な驚きでした。静岡県東部~伊豆半島地域の人口は約114万人ですが、北部に位置する沼津市や三島市ならびに駿東郡に約半数以上が集中しています。その地域に歯科口腔外科診療を行う病院は複数ありますが、伊豆半島の中心に位置する当院より南部に歯科口腔外科に特化した病院は存在しません。今後はさらなる超高齢社会を迎え、少子化や、過疎化の顕著なエリアでの交通手段など色々な課題もありますが、マイナス点ばかりを考えていても仕方ありません。将来的にスタッフの増員や診療スペースの拡充なども検討する必要があると思いますが、当院には十分なポテンシャルがあります。地域の皆様のお役に立つため、院内スタッフはもちろん近隣の歯科医師会や医療機関と連携しながら、安心で安全な医療を提供していく所存であります。皆様のご理解とご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。」

<理念>

共存
地域の皆様や連携する歯科医院や医療施設に信頼され、風通しの良い診療を目指します。

<対象疾患>

基本的に口腔外科疾患であれば全般的に診察します。
    1. 近隣の歯科医院では対応困難な抜歯などの手術:親知らず、基礎疾患のある方
    2. 口腔粘膜疾患:扁平苔癬、白板症、口内炎など
    3. 腫瘍性病変:良性腫瘍、悪性腫瘍
    4. 歯が原因で出現する炎症:歯性感染症
    5. 顎の骨の壊死:骨髄炎(薬剤関連性顎骨壊死)
    6. 外傷:歯の損傷や顎の骨折など
    7. 顎関節症や睡眠時無呼吸症候群:マウスピース作製など
    8. 口腔内異常感症:舌痛症など

<スタッフ>

助手 井染 洋

20240311‗順天堂静岡


順天堂大学医学部附属静岡病院について

当院は地域の要請により、昭和42年に町立伊豆長岡病院を譲り受け、学校法人順天堂の医学部附属病院として発足し、近代医療にふさわしい施設・設備の整備強化をはかり質の高い医療の提供を続けてきました。
昭和56年に救命救急センターおよび新生児センターを開設し、静岡県東部の救急医療および新生児医療を支えてきました。
平成16年3月には静岡県東部ドクターヘリ運航基地病院としてドクターヘリの運航を開始し、他の地域医療機関との連携により救命救急医療の中核的な役割を果たしています。
令和2年に静岡県より地域医療支援病院の承認を受け、さらに令和3年に地域医療連携推進法人 静岡県東部メディカルネットワークを設立し、地域医療機関との更なる連携の強化に努めています。
また、災害拠点病院・総合周産期母子医療センターとしての体制を整え、さらには地域がん診療連携拠点病院、静岡県肝疾患診療連携拠点病院の指定を受け、静岡県東部地区の基幹病院として地域の医療ニーズに応えるべく、より一層の努力を傾注しています。