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2024.02.29 (THU)
- 保健医療学部
【保健医療学部リレーコラムvol.11】私の仕事
リレーコラム第11回は診療放射線学科の小山が担当します。教員の仕事には、研究、講義、就職支援、国試対策など様々なものがありますが、私は主に国家試験対策を担当しているので、今回の機会はこの内容について書いていきたいと思います。
私は順天堂大学に赴任する前の職場にて国試対策のいろはを習いました。前職での国試対策の中で特に苦労したのが成績下位層の指導でした。成績下位の学生に対して指導する際に、いきなり勉強の話をしても全く聞いてくれません。そこで、はじめは勉強の話は一切せずに、世間話や大学への不満など、学生が共感するような話をして打ち解けることに専念します。こうして教員の話を信じてくれるような関係性を構築してから、やっと勉強の話ができます。しかし、勉強を始めても基本的に集中力が持ちませんので、30分から始め、60分、90分と徐々に持続時間を伸ばしていきます。食べ物で釣って、無理やり勉強を持続させることもありました。このようにして、少しずつ勉強を進めていくのですが、すぐに結果が出るわけではありません。なかなか結果が出なければ、もともと低いモチベーションがさらに下がっていきます。そのため、時には模擬試験に出る分野を直前に指導して、ずるいやり方で点数を取らせたりすることもありました。洗脳のようなやり方と言われることもありますが、もともと成績の悪い学生は、自分はできないと思い込んでいるだけで、実際に勉強を試してもいないことが多いです。そんな学生に、勉強やったらちゃんと成績が上がる、自分にも理解できると思い込ませることが国試対策の真髄であると思っています。
前職場は少し特殊な環境でもあり、すべての大学に当てはまるわけではないですが、こうした経験が順天堂大学での国試対策指導でも生かされているのかもしれません。
ただし、実際に国家試験直前になると、神頼みが一番です!