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2019.02.27 ()
プレスリリース大学・大学院

順天堂大学、リクルートメディカルキャリアと急性期虚血性脳卒中に対するモバイル端末を利用した医療情報連携に関する共同研究を開始

〜医療多職種間コミュニケーションの可視化と最適化に向けて〜

順天堂大学(学長:新井一)と株式会社リクルートメディカルキャリア(代表取締役:舘康人)は、2019年2月に急性期虚血性脳卒中に対するrt-PA静注療法(詰まった血栓を溶かす点滴治療)及び機械的血栓回収療法(デバイスを用いた血管内治療)におけるモバイル端末を利用した医療多職種間コミュニケーションに関する共同研究を開始しました。

背景

脳卒中は、わが国における死因の第4位、寝たきりや介護が必要となる原因疾患の第1位です(「脳卒中治療ガイドライン2015」より)。年間約1.7兆円の医療費を費やすといわれており(「厚生労働省 平成28年度 国民医療費の概況」より)、医療経済のみならず国家の財政に対するインパクトが極めて大きな疾患です。
この脳卒中のうち、急性期虚血性脳卒中は、治療開始が早いほど良好な転帰が期待できるといわれており、速やかな治療の開始が重要になります。速やかに治療を開始するためには、患者さんの病院到着後、医師、看護師、放射線技師等の医療多職種間で、CT/MRI画像の撮影や治療に必要な機材の手配等の治療開始に向けた準備を速やかに行う必要があります。しかし、医療多職種間でどのような情報がどのように共有され、患者さんの病院到着から治療開始までにどれくらいの時間を要しているのか等を正確に把握できていない状況にあります。

内容

本研究では、緊急治療を要する患者さんに迅速に治療を行うため、医療関係者間コミュニケーションアプリ 『Join』 (汎用画像診断装置用プログラムJoin)を活用します。 『Join』 とは、スマートフォン等のモバイル端末を使ってCT/MRI等の医用画像や心電図等の生体モニターを医療関係者間で共有し、スムーズな診療の実現を図るモバイルアプリケーションです。その他、チャット機能を用いて、共有を許可された医療関係者へ画像やメッセージ等を送付したり、院外の医師から院内の医師への診療アドバイスや専門医との協議や相談などを行うことができます。
本研究は、患者さんの個人情報を適切に管理した上で、モバイルアプリケーションの機能を活用し、医療多職種間の情報(文字情報、画像情報、音声情報)、患者さんの病院到着から治療の開始までの情報収集の過程や共有にかかる時間をデータ化・可視化し、医療多職種間のコミュニケーションの最適化を図ることを目指すものです。また、最適化を施した医療多職種間のコミュニケーションによる医療の質の向上への寄与等の有用性を定量的・定性的に検証します。なお本研究は、順天堂大学医学部附属順天堂医院の他、三次救急医療施設である静岡病院、浦安病院、二次救急医療施設である練馬病院においても実施する予定です。

今後の展開

本研究を通じ、急性期虚血性脳卒中の治療に関する医療多職種間のコミュニケーションをデータ化・可視化し、その最適化を図ることで、よりスムーズな情報収集・共有を実現し、速やかな治療の開始が求められる急性期虚血性脳卒中の患者さんに対する迅速な治療の実現に寄与することが期待されます。そして、本研究により明らかになった医療多職種間のコミュニケーションの最適化を頭部以外の血管性疾患やその他の急性疾患等の緊急治療を要する他の疾患治療においても活用し、医療全体の質の向上、患者さんのQOL(Quality of Life)や予後の改善に寄与することが期待されます。

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医療多職種間コミュニケーションイメージ

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舘康人代表取締役(左)、新井一学長(右)