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2020.07.22 ()
プレスリリース大学・大学院医学研究科研究プレスリリース

飲食店等における新型コロナウイルスの市中感染拡大の防止策 に関する調査研究を開始

~マスク・手指消毒・喫煙行動・換気に着目した、新しいコロナ対策の提言へ~

順天堂大学大学院医学研究科公衆衛生学の谷川武教授、和田裕雄先任准教授、遠藤源樹准教授らのグループは、飲食店等における新型コロナウイルスの市中感染拡大の防止策に関する調査研究を開始します。
本調査研究では、⑴研究の前段階として、中央区銀座エリアにおける飲食店等の現地視察及びヒアリング調査を実施し、明らかになった現状の課題に基づく、4つの対策要素(マスク、喫煙行動、手指消毒、換気)(図1)に着目した新しい「飲食店等における新型コロナウイルス対策(仮称)」(①食後の談笑時にはマスクを着用、②人前で喫煙しない、③手指消毒を頻度高く行う、④適切な方法で換気を行う)の提言、⑵飲食店等関連企業、自治体との産学官連携による検証を行い、「飲食店等における新型コロナウイルス感染防止対策ガイドライン(仮称)」の策定を目指します。
本研究調査のポイント
  • 新型コロナウイルス対策の4要素は、マスク、新しい喫煙行動、手指消毒、換気
  • 現状、十分な対策ができていない飲食店等が非常に多く、早急に適切なガイドラインを策定することが必要
  • 飲食店等関連企業、自治体との産学官連携による実証研究
  • 「飲食店等における新型コロナウイルス対策(仮称)」及び「飲食店等における新型コロナウイルス感染防止対策ガイドライン(仮称)」の策定・提言を目指す

背景

7月に入り、新型コロナウイルス感染症の感染者数が緊急事態宣言解除後最多を更新するなど、第2波への懸念が強まっている中、感染拡大のメカニズムを明らかにすることは喫緊の課題となっています。また、新型コロナウイルス感染症において想定される感染経路として、WHOが会話や呼気等を介する空気感染の可能性を認めたことから、感染対策について改めて見直す必要が出てきました。
そこで研究グループは、マスク着用が困難な飲食時における感染に着目し、飲食店における新型コロナウイルス対策についてヒアリングを実施したところ、緊急事態宣言解除後の開店にあたり、標準化された適切なガイドラインがなく、何を指標にどのような感染対策を実施すれば良いのかわからない等の要望が多数あることがわかりました。無症状感染者を介する市中感染を減らすためにも、現地調査による飲食・喫煙等行動の現状分析を行い、飲食店等の実情に即した「飲食店等における新型コロナウイルス対策(仮称)」について策定した上で、飲食店等関連企業、自治体と連携し、継続的な実証研究を進めることを計画しました。

内容

研究グループは、中央区銀座エリアにおいて、クラブ、キャバクラ、クラブディスコ等のいわゆる「夜の街」関連の店、また、レストランやバー等の一般の飲食店について、現地調査を実施しました。その結果、調査を行った銀座エリアの飲食店等において、①手指消毒は入口での消毒にとどまること、②飲食・喫煙行動時に客がマスクを外したままの状況で長時間過ごしているケースが多数見られました。また、「夜の街」関連の店では、店の外から店内が見えないようにすることを定める風営法の関係で窓やドアを開放することが難しいことから、換気が非常に悪いだけでなく、適切な換気そのものが行いづらい状況にあることがわかりました。
研究グループは、無症状感染者がマスクを外した状況で飲食・喫煙行動をとった場合、「会話」、「呼気」、「タバコの煙(呼出煙)」を介し、新型コロナウイルスの空気感染が発生する可能性について仮説を立てました(表1)。その場合、分煙化されていない「夜の街」関連の店のみならず、分煙化が進んでいるとされるレストランにおいても喫煙エリアにおいて人同士の距離が近い状態での喫煙行動による空気感染リスクが非常に高くなることが想定されました。
今後の調査研究で、今回提言した4要素、①マスク、②新しい喫煙行動、③手指消毒、④換気について、それぞれどのような対策が有効であるかを検証します(図1)。さらに、現地調査で得られた課題を整理し作成した「飲食店等における新型コロナウイルス感染防止対策ガイドライン(仮称)」(表1)について、飲食店等と協力し有効性を検証します。

図1

表1

SDGs300