JUNTENDO News&Events ニュース&イベント

2022.08.26 (FRI)

  • 順天堂大学について
  • 研究活動
  • メディアの方へ
  • 企業・研究者の方へ
  • 医学研究科

順天堂大学と株式会社パートナーズが共同研究講座「食と生殖機能先端研究講座」を開設

~不妊症の改善に寄与するサプリメントの開発を目指す~

順天堂大学(東京都文京区、学長:新井一)と株式会社パートナーズ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:細川忠宏、以下、パートナーズ)は、2022年7月1日より、共同研究講座「食と生殖機能先端研究講座」を開設しました。同講座は、生殖医療の補助となり得るサプリメントの有効性や機序についての検証を行い、不妊症の改善に寄与するサプリメントの開発を目指します。また、それを用いた不妊治療法の開発だけでなく、患者カップルが取り組める不妊予防法の確立に貢献することを目指します。

背景

近年、晩婚化に伴い、女性不妊患者の高齢化が進み、加齢により卵巣機能が低下した難治性不妊が増加しています。その結果、生殖補助医療の有効性は限定的にならざるを得なくなり、治療を繰り返しても結果が伴わないケースが増加し、医療提供者にも、患者カップルにも、治療に行き詰まり感をもたらしています。このことは、現在、生殖補助医療における大きな問題となっており、解決が切望されています。近年では、生殖医学研究においてアンチエイジング作用や着床環境改善作用、造精機能改善作用等を示す可能性のあるサプリメントが見出され、使用されていますが、現時点ではエビデンスは確立されていません。また、サプリメントは法的には食品に属することから、その品質や性能には大きなバラツキがあり、適切な使用には程遠いのが実情です。そのため、科学的なプロセスを経た方法によって、真に有効かつ、安全なサプリメントの創出への期待が高まっています

内容

「食と生殖機能先端研究講座」は、早発卵巣不全の治療における第一人者として卵巣機能不全治療の臨床成績向上のための基礎及び臨床研究を進めている順天堂大学大学院医学研究科産婦人科学の河村和弘教授を研究代表者とし、ART(生殖補助医療:Assisted Reproductive Technology)を実施する医療機関に特化したサプリメントメーカーであるパートナーズと共同で、妊活サプリメントの動物試験による有効性評価や妊活サプリメントの体内動態の解析、妊活サプリメントの臨床試験を行い、それにより、妊活サプリメントの不妊改善への効果検証と不妊症の改善に寄与するサプリメントの開発、さらには、患者カップルが自ら取り組める不妊予防法の確立を目指します。
◆順天堂大学について
1838年に設立されたオランダ医学塾「和田塾」に端を発し、今につながる日本最古の医療教育機関で、医学部をはじめとした7学部、大学院3研究科、6附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」です。教育、研究、実践・診察という3つの柱を通じた国際レベルでの社会貢献と人材育成を進めています。

◆株式会社パートナーズについて
ART(体外受精や顕微授精などの生殖補助医療)を実施する医療機関専用のサプリメントの企画、開発、販売を通して、「納得感の高い生殖医療の実現に貢献する」というビジョンの達成を目指しています。
・本社所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2-5-15 新横浜センタービル3F
・代表者:代表取締役 細川 忠宏
・事業内容:医療機関用サプリメント企画・開発・販売、検査受託
・コーポレートサイト:https://partner-s.info/