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2024.12.24 (TUE)
- 教育
- 研究活動
- 保健看護学部
【保健看護学部の領域紹介】精神看護領域 ~その人らしさの回復を目標に~
北川明(教授)、髙野幸子(講師)、土居稚奈(助教)
教育
この領域は、人々の精神の健康の回復・維持・向上を目的とする精神看護において、こころの健康概念、生物学的・心理学的・社会的視点からの精神看護を学ぶとともに、精神障害をもつ人との関係構築にあたっての基本的な態度について学びます。精神障害の症状の軽減を図るだけでなく、その人らしさの回復を意味する「リカバリー」という概念を重点において、看護を実践できるように学習を進めていきます。科目は、精神保健学(1年次)、精神看護学基礎(2年次)、精神看護方法論Ⅰ(2年次)、精神看護方法論Ⅱ(3年次)、精神看護実習(3~4年次)があります。選択科目として、カウセリング論があります。
精神看護領域における共同研究
令和5年4月から、患者さんへの身体拘束適正化が義務化されました(厚生労働省,2023)。こうした社会的動向を踏まえて、精神看護領域は高齢者看護領域と協働して、身体拘束の最小化を願い、2023年度は身体拘束に関する研究に取り組みました。この結果をエビデンスとして、授業で学び、実習で患者さんに寄り添った看護援助につながればと願っています。
地域連携活動 ①
当校精神看護領域と静岡県の精神科を有する病院の看護師・作業療法士・精神保健福祉士とともに、「静岡県精神看護事例検討会」を立ち上げました。患者さんの豊かな生活、継続的な支援を実現すること、関係機関・専門職種との連携・協力・協働関係を構築すること等を主な目的として、ざっくばらんに意見交換しながら患者さんの立場に寄り添った看護、学是「仁」のある看護を目指していきます。そのことを授業等で共有し、実習でともに実践していけたらと思います。
地域連携活動 ②
当大学では10月に順咲祭を行っておりますが、そこに就労継続支援B型施設の方々にお出でいただき、作品展示や出店をして、学生と交流し、地域の方々にもご購入いただきながら、活動をしています。今後、参加の輪を広げて深めていきたいと思います。
論文等
(北川)
- 北川明. 発達障害傾向および発達障害のある学生とのかかわりとは, 看護教育のための情報サイトNurSHARE, https://www.nurshare.jp/article/detail/10547
- 北川明. 発達障害における合理的配慮とセルフアドボカシー, 社会医学研究(0910-9919)40巻2号207-211, 2023.
- 北川明. 【令和型"困ったスタッフ"との向き合い方】相手を無理に変えようとしない! 発達障害かもしれない人との付き合い方, ナースマネジャー25巻8号12-17, 2023.
- 北川明. 【発達障害のある学生への支援 2024年4月から義務化される合理的配慮が提供された環境づくり】(PART 2)合理的配慮の考え方 看護教育における合理的配慮をどう考えるか, 看護展望(0385-549X)48巻12号1126-1130, 2023.
- 北川明. 【発達障害のある学生への支援 2024年4月から義務化される合理的配慮が提供された環境づくり】(PART 1)導入 発達障害の基礎知識, 看護展望(0385-549X)48巻12号1122-1125, 2023.
- 北川明. 発達障害のある人のライフコースを通じての支援の在り方と今後の方向性 発達障害における合理的配慮とセルフアドボカシー, 社会医学研究(0910-9919)特別号2022 p.51,
- 北川明. 発達障害の看護師への対応 知っておくべき基礎知識, 看護のチカラ27巻585号36-43, 2022.
- 北川明. 発達障害における合理的配慮の考え方と看護学生・看護職員への支援の基本, 看護経済・政策研究学会誌(2435-0990)4巻1号20-22, 2021.
- 北川明, 小室 葉月. 実習場面での"やり取り"そのものに着目する!学生のパフォーマンス評価を紙面で行うための方法とは(後編), 看護人材育成18巻4号87-92, 2021.
- 北川明, 小室 葉月. 実習場面での"やり取り"そのものに着目する! 学生のパフォーマンス評価を紙面で行うための方法とは(前編), 看護人材育成18巻3号101-105, 2021.
(髙野)
- Mikako Notsu, Tateaki Naito, Akifumi Notsu, Asako Saito, Reiko Hiraoka, Eriko Suzuki,Sachiko Takano, Mayuko Yoda, Yuko Takakuwa, Etsuko Yokoyama, Taichi Sakai:Nursing students’ self-assessed level of nursing skills at the time of graduation in a Japanese University: A retrospective observational study,Asia-Pacific Journal of Oncology Nursing,11,1-7,2024.
- 髙野幸子(2024). 臨地実習で看護学生が患者とのコミュニケーションで感じる困難に関する文献レビュー,順天堂保健看護研究,12,1-10,2024.
- 髙野幸子. Six Dimension Scale of Nursing Performance 日本語版の信頼性・妥当性の検討,日本医学看護学教育学会誌, 31(1),16-24,2022.
- 髙野幸子. 看護学生が臨地実習で実践する望ましい看護行動,日本医療科学大学研究紀要,14,5-13, 2021.
- 髙野幸子,富島大樹,藤生英行. 軽快退院した成人・高齢者が捉えた望ましい看護行動に関する質的研究,教育相談研究,5529-34,2018.
- 髙野幸子,佐藤みつ子,中澤明美.看護学生が語る「寄り添う看護」,東京都立看護専門学校紀要,3(1), 11-20,2015.
- 金井律子,髙野幸子,大野朝子. 看護学生のインシデント体験-今後の指導にむけて-,東京都保健医療学会誌,(106),72-73,2002.
- 髙野幸子,橋爪亜妃,加藤由美他. 依存症患者と健常者の味覚の差,第30回日本看護学会論文集 成人Ⅱ,113-115,1999.
(土居)
- 土居稚奈, 山岡栄里, 大石果純, 佐藤美雪, 竹林令子.オンライン勉強会の体験から(3).日本精神科看護協会.精神看護出版.月間精神科看護.vol.48.p50-54.2021
- 宮本晶, 栗原淳子, 竹林令子, 佐藤美雪, 山岡栄里, 高橋美穂子, 土居椎奈, 大石果純, 宮本眞巳.オンライン勉強会の体験から(4).日本精神科看護協会,精神看護出版,精神科看護.vol.48.p58-65.2021

当校構内にある三島桜
2023.3.27撮影