
研究活動
順天堂GAUDI・エンタープライズ機構
機構長挨拶
基礎研究から生まれた科学的知識を新しい医療技術や製品、サービスとして新しい市場に転換し、社会的・経済的価値を創出する「イノベーションエコシステム」は我が国の科学技術イノベーション政策の重要な考え方の一つです。海外におけるエコシステムの成功例では、産官学の人財、知識、情報および資金が効率的に循環し、大学等における基礎研究が孤立することなく、研究開発と経済が両輪となって、表裏一体の関係を構築しています。そしてそこでは、大学が生み出す革新的な知と優秀な人材の存在によって、持続的なエコシステムが形成されています。他方、日本ではエコシステムの求心力となるべき大学において、事業化戦略の意識が希薄であることが大きな課題となっております。
持続的なエコシステムの基盤を構築するには、産学共同研究、知的財産のライセンス、大学発スタートアップ活動等、種々の活動ボリュームを増大させ、組織として一元的に管理・推進することが求められております。このような社会的背景から、順天堂大学では2024年5月に順天堂 GAUDI・エンタープライズ機構(以下、「当機構」)を設立し、本学の研究成果を社会に還元するための戦略を立案し、研究開発におけるエコシステムを実現するための本格的取り組みを開始しました。
当機構は法人理事が直接事業化戦略を統括するために法人直下に設置され、マネジメント業務を担う技術移転戦略室(TLO)、事業化推進戦略室及びレギュレーション戦略室を配置しています。当機構が順天堂大学発シーズの技術移転、大学発ベンチャー創出、超大型産学共同研究の企画、法令を遵守した医療情報・データの学外組織提供など、事業化に係る対外交渉業務を担い、イノベーションエコシステムの実現に向け精力的に活動を進めて参ります。
順天堂GAUDI・エンタープライズ機構 機構長 新井 一
活動内容
順天堂 GAUDI・エンタープライズ機構は、実用化研究支援に係る取り組みと、研究成果の事業化推進に係る取り組みを行っております。
実用化研究支援に係る取り組み
当機構では、研究開発シーズの社会実装を推進するために、以下の支援プログラムを展開しております。
GAUDI
実用化支援(次の研究開発成果の実用化を総合的に支援します)
・ モダリティー
医療機器、医薬品、再生医療等製品、体外診断用医薬品・医療機器、ヘルスケア製品、介護・福祉機器等
・ 研究開発フェーズ
予備検討期、研究開発準備期、研究開発実施期、社会実装期(企業への導出・起業などによる製品化、実用化)
GAUDIの実用化研究支援には、以下プログラムが含まれております。
- GAUDI アワード(Research Development Board :RDB)
-
産学連携実用化研究支援プログラム
企業との連携による共同研究への研究助成を通して、産業界への橋渡し支援を行います。
- 産学連携スタートアップ支援プロジェクト(シーズB)
-
スタートアップへの出資プログラム
本学発シーズの製品化・事業化を目指すスタートアップ企業への出資を通じて支援を行います。
事業化推進に係る取り組み
持続可能な研究成果の社会実装を実現するため、技術移転戦略室、事業化推進戦略室、およびレギュレーション戦略室の3つの戦略部門を設置し、3室が密に連携する体系的な支援体制を構築しています。それぞれの戦略室が果たす役割と具体的な取り組みは以下の通りです。
技術移転戦略室
知財戦略、起業導出
研究成果を知的財産として効果的に保護し、既存企業や大学発ベンチャー企業にライセンスすることで、大学から産業界への技術移転を推進します。
事業化推進戦略室
事業化戦略
当機構内・学内・学外のイノベーションネットワークとの連携を図りながら、製品化や事業化を視野に入れ、効率のよい実用化を推進します。また、大型の産学連携研究や事業の企画およびマネジメントにより、次世代の課題解決を見据えた革新的な実用化シーズの持続的な創出および育成を推進します。
レギュレーション戦略室
事業法務、各種規制対応支援
本学における研究開発の成果を社会実装・事業化するにあたり、公正で透明性の高いガバナンス体制の整備を推進します。
お問い合わせ
▶ 順天堂大学 順天堂GAUDI・エンタープライズ機構
〒113-8421 東京都文京区本郷2丁目1-1 7号館3階
▶ motomachi GAUDI / aif
〒113-0033 東京都文京区本郷1丁目1-19 元町ウェルネスパーク西館3階
総合窓口 : お問い合わせはこちら