ATHLETE
アスリートインタビュー
COACH
指導者インタビュー
FEATURE
特集記事
NEWS & REPORTS
 
2020.12.25 
Withコロナ時代の子どもの遊び方 体力を維持するポイントとは?

Withコロナ時代の子どもの遊び方
体力を維持するポイントとは?

スポーツ健康科学部 先任准教授
鈴木 宏哉

サッカー教室

新型コロナウイルス感染症の拡大により、子どもたちの活動が制限され、運動不足や体力の低下を心配する声が高まっています。「Withコロナ」の時代、子どもの健康を守りながら元気に活動する力を高めていくために、私たちにはどのような工夫ができるのでしょうか。スポーツ健康科学部で発育発達学を研究する鈴木宏哉先任准教授に、アドバイスをいただきました。

ルールの工夫で「動きの多様性」を高める

神経系が発達する幼少期には、運動遊びを通して多様な動きを経験することが重要です。コロナ禍で子どもたちの遊び方が変化していますが、動きの多様性を高めるためには、日常の遊びに「①体を移動させる動き」「②バランスを取る動き」「③用具などを操作する動き」の3つの要素を意識して取り入れると効果的です。たとえば「だるまさんが転んだ」を、「だるまさんがジャンプした」「かかしになった」などとオニが指示する「王様だるまさんが転んだ」にアレンジすると、ソーシャルディスタンスを確保しつつ、動きの多様性をアップさせることができます。
また、一人で遊ぶ、友達と遊ぶ、大人と遊ぶ、子ども同士でルールを決めて遊ぶ、といったシチュエーションの多様性も、子どもにとってとても大切な経験となりますので、できるだけ意識してあげてほしいと思います。

順天堂_鈴木宏哉先生

鈴木 宏哉 先任准教授

家での遊びで活動量は増やせる

コロナ禍にあっても、元々動くのが好きな子どもは、自分で工夫して体を動かすことができます。一方で、少し心配なのは、あまり自発的には動きたがらない子どもたちです。
なかなか動きたがらない子どもにとって、スポーツや運動はハードルが高いもの。まずは、自宅の中で気軽にできる遊びで、自然に活動量を増やしていきましょう。たとえば、「黄色い物を探してこよう」「“あ”からはじまる物を探してこよう」といった借り物競走のようなゲームは、大人と子どもが1対1でもできますし、兄弟姉妹で速さを競い合うこともできます。宝探しゲームや、家の中の目立たない場所の写真を撮っておいて「この場所はどこかな?」と探すゲームも楽しいですね。
用具などを操作する動きを養うには、風船や新聞紙を丸めたボールを使った遊びもおすすめです。大人が風船や新聞紙ボールを使った動き(例:上に投げて手を叩いてキャッチ、座った状態で投げて立ち上がってキャッチ)を見せ、子どもに真似をさせるゲームやスティック状に丸めた新聞紙を使って風船をパス交換するような遊びは親子や子ども同士の関わり合いを深めることにも繋がります。

新聞紙スティック風船遊び

用具などを操作する動きを養うには、風船を使った遊びもおすすめ

運動は「量」だけでなく「質」も大切

「健康にはバランスの良い食事が大切」とよく言われますが、幼少期の運動遊びも同じです。運動の「量」だけでなく、多様性という「質」も意識して、バランス良くいろいろな遊びをすることを心掛けてください。
ご家庭によっては、騒音やスペースの問題で、大きな動きや激しい動きが難しい場合もあるでしょう。家庭内で楽しめる運動遊びは、日本スポーツ協会のアクティブ・チャイルド・プログラムのサイト日本レクリエーション協会のホームページなどでも数多く紹介されていますから、そうした情報も参考に、それぞれの環境でできる遊びを取り入れてください。最近の研究では、座っている時間や、テレビやスマートフォンを見ている「スクリーンタイム」が長いと、健康リスクを高めることが分かっています。まずは座っている時間を減らし、少しでも立って活動することを意識するといいですね。
プロフィール

鈴木 宏哉 KOYA SUZUKI
順天堂大学スポーツ健康科学部 先任准教授

1999年、順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。2005年、筑波大学大学院体育科学研究科博士課程修了。博士(体育科学)。東亜大学総合・人間文化学部講師、東北学院大学教養学部准教授、順天堂大学スポーツ健康科学部准教授を経て、2018年から現職。
体力や体育に関連する子どもの発育発達学、測定評価学が専門領域。社会連携活動の一環として、2016年から静岡県三島市で幼児の体力測定や運動指導を行い、幼児の体力や身体活動に関する研究にも取り組む。