
順天堂大学について
順天堂大学国際化ビジョン
順天堂は、1838(天保9)年の開学以来、学是「仁」と「不断前進」の理念に基づき、人間の生命と健康を支えるという崇高な目的のために、積極的に西欧の最先端の科学や文化を進取し吸収して知的資産を蓄積し、これらを基盤として海外に卓越した数多くの教育研究成果を発信している。今日までの国際交流において、海外の国や教育研究機関等との多様な交流を保ち、緊密に教育研究、研究者・留学生交流等を連携して友好的学術交流関係を長年培っている。医学、健康、スポーツ、看護、保健医療の急速なグローバル化の中において多様な価値観が重層的に交錯する社会背景に鑑み、教育研究の世界展開を更に円滑に推進させるために、「国際化ビジョン」を次のとおり定める。
基本方針
- 知性と教養溢れ、発信力と行動力のある国際性に富んだ人材の育成を推進する。
- 新たな知を創造する国際的な研究拠点を形成する。
- 本学が有する国際レベルの医学、健康、スポーツ、看護、保健医療及び国際教養等の知的財産を社会に還元する。
- 上記①②③を実現するための学内組織体制や教育研究環境を整備する。
行動計画
1)教育活動
- 国際的通用性のある教育を担保するために、医学部では平成28年6月に世界医学教育連盟(WFME;World Federation for Medical Education)の「医学教育の国際基準」に準拠したグローバル・スタンダードによる認証評価を受審した。他学部についても教育プログラムとシステムの国際化を推進し、国際的互換性を拡充する。
- 教育の円滑な国際交流を推進するために海外協定校を増やし、協働プログラムを再整備して海外大学との単位互換や大学院におけるジョイント・ディグリー等を実施する。
- 留学準備段階から帰国後まで一貫して支援する海外派遣プログラム(外国語教育、事前・事後オリエンテーション等)を再整備し、海外で修学する学生数を増やす。
- 外国人学生向けの研修情報や国際寮などのインフラをはじめとする生活支援体制を充実させ、学位取得の留学生及び短期受入留学生数を増やす。
2)研究活動
- 海外有力大学等との研究連携体制を強化することにより、研究者の交流や国際交流ネットワークの再構築を通して国際共同研究の更なる推進を図る。
- 本学の卓越した研究分野を核に国際水準の先端研究を推進するとともに、世界的な研究拠点として研究環境を整備する。
- 産学官連携による基礎臨床融合研究拠点、スポーツと医学をコアとしたスポートロジー研究拠点の研究活動成果の積極的な国外発信を加速する。
3)社会貢献・社会連携
- 社会連携推進室をコアとして、市民や自治体等との交流を活発化し、本学の教育・国際共同研究活動を周知する場を増やし、その成果物を社会に還元する。
- 地域における学生ボランティア活動や国際機関における学生インターンシップ制度を充実させ、地域社会の国際化推進の一助となる。
- 外国人にも開かれた教育研究機関として、広報の仕組みの見直しと改善、大学ホームページの多言語化を推進し、国際発信力を強化する。
4)学内体制
- 本学の国際的ブランド力向上戦略推進のために、全学的な国際教育推進組織体制を再整備する。
- 出身校、国籍、性による差別無く優秀な人材を求め活躍の機会を与えるという「三無主義」の学風のもと、多様化する学生・研究者・教職員の受入体制をより充実したものにするため、学内文書等の英文化を推進するともに、本学におけるさまざまな組織や施設の連携を促進し、協力関係を活性化させる。
- 職員の国際化と機能向上のため、外国語運用能力の強化を図り、海外研修を含めた職員研修制度を再整備する。
- 日本人学生と外国人留学生が共に学ぶ環境を整備するため、外国人教員の雇用及び英語で専門知識を学ぶことができる授業科目の配置を促進する。
(2018年8月1日現在)
これまでの取り組み・成果
本学の留学生数の推移
受入留学生数(正規学部学生)
平成27 (2015)年度 |
平成28 (2016)年度 |
平成29 (2017)年度 |
平成30 (2018)年度 |
平成31 (2019)年度 |
令和2 (2020)年度 |
令和3 (2021)年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
30 | 38 | 60 | 88 | 88 | 103 | 109 |
海外派遣学生数(留学含む)
平成27 (2015)年度 |
平成28 (2016)年度 |
平成29 (2017)年度 |
平成30 (2018)年度 |
平成31 (2019)年度 |
令和2 (2020)年度 |
令和3 (2021)年度 |
---|---|---|---|---|---|---|
189 | 224 | 309 | 446 | 398 | 10 |
海外協定校数の推移
平成27 (2015)年度 |
平成28 (2016)年度 |
平成29 (2017)年度 |
平成30 (2018)年度 |
平成31 (2019)年度 |
令和2 (2020)年度 |
---|---|---|---|---|---|
46 | 51 | 57 | 62 | 68 | 71 |
- 海外協定校一覧
-
【アジア】- 中国
- 北京体育大学/中日友好医院/中国医科大学/大連理工大学/復旦大学/ハルピン医科大学/華中科技大学/蘭州大学/寧夏医科大学/北京大学/北京大学国際病院/北京大学人民医院/寧夏回族自治区人民病院/四川大学/天津医科大学/香港医科大学
- インドネシア
- アイルランガ大学/ガジャ・マダ大学/パジャジャラン大学/インドネシア大学
- 韓国
- 漢陽大学/仁済大学/韓国体育大学/蔚山科学技術大学
- マレーシア
- マラヤ大学
- シンガポール
- シンガポール国立大学
- 台湾
- 中国医科大学/高雄医科学大学/国立台湾大学/台北医学大学
- タイ
- チェンマイ大学/チュラロンコン大学/カセサート大学/メーファーラン大学/マヒドン大学/スラナリー工科大学/タマサート大学
- ウズベキスタン
- 保健省
- ベトナム
- 108軍事中央病院/ベトナム軍事医科大学
【ヨーロッパ】- ベルギー
- ブリュッセル自由大学
- デンマーク
- オールボー大学
- フィンランド
- ユヴァンスキュラ応用科学大学
- フランス
- ストラスブール大学
- ドイツ
- シャリテ医科大学/ルートヴィヒマクシミリアン大学(LMU)ミュンヘン
- ハンガリー
- ゼメルバイス大学
- ポーランド
- ポズナン医科学大学
- ロシア
- ガザン連邦大学
- スペイン
- カルロスⅢ世大学/サラマンカ大学
- イギリス
- デモントフォート大学/ロンドン大学聖バーツ大学
【中東】
- バーレーン
- アラビアンガルフ大学
- イラン
- テヘラン医科大学
- トルコ
- アジュバーデム大学
【北アメリカ】
- アメリカ
- ブリガム・アンド・ウィメンズ病院/スタンフォード大学/ハワイ大学/ミネソタ大学/ニューメキシコ大学/MDアンダーソンがんセンター
【オセアニア】
- オーストラリア
- 西シドニー大学
- ニュージーランド
- オタゴ大学
【南アメリカ】
- ブラジル
- ペルナンブコ連邦大学
基礎研究医養成のための順天堂型教育改革
本プログラムは、平成24年度文部科学省「基礎・臨床を両輪とした医学教育改革によるグローバルな医師養成」事業「(A)医学・医療の高度化の基盤を担う基礎研究医の養成」に採択されたものです。
医学部-大学院をシームレスにつなぐ特別コースが設置されています。
研究へのモチベーション向上教育を医学部1年次から開始し、ラボローテーション・配属の後、医学部在籍中に10単位の大学院単位取得、研究、論文執筆を行います。
その中で、大学院において、生じた時間的余裕を利用し、海外留学により国際的に活躍する基礎医学研究者を育成するコースがあります。
順天堂国際医学教育塾
順天堂大学では、国際的に活躍する医師を養成すべく、平成25年度より「順天堂国際医学教育塾」をスタートしました。具体的には、学生、初期臨床研修医、大学院生を対象としており、受講希望者には、初期臨床研修をしながら積極的に受講を支援します。
- TOEFL、IELTS対策を中心に据えた「Academic Englishクラス」
- 米国での医師資格USMLE(ECFMG)を持った教員も指導します。
- 外国からの留学生も共に学びます。
- 国際レベルでの英語による臨床実習指導、Q&AをコアとしたPBLを特別選択コースとして設置。
- この方向性は米国医師国家試験USMLE Step1・2対応を目指した「Medicine in Englishクラス」です。
国際共同研究機構
海外の大学との連携の強化を目指し、研究に資する確かな国際協力体制を築き、広く社会へ成果の発信と、世界の学術研究への寄与を目指します。