コラム 情報学とは?種類や情報学を活かせる職業や業種を紹介
情報学は、コンピュータの操作を学ぶばかりの学問ではありません。実際は、もっと幅広い視点で、さまざまな方面から情報のあり方を学ぶ学問です。ここでは、情報学とは何なのか、また情報学が活きる職業や業種についてご紹介します。
情報学とは?
情報学は、情報の中身となるプログラミングやコンテンツ製作だけでなく、社会における役割やあり方も含めた、情報を的確に利用するための学問です。詳しく見ていきましょう。
ニーズの高まる情報学
インターネットの普及以降、情報学を学んでいる学生や習得した人材へのニーズはどんどん高まっています。現代は、デジタル技術をビジネスに取り入れることが当たり前の世の中となり、顧客が情報を得る方法も多岐にわたります。
情報学のスキルがある人材は、AIやIoTを積極的に取り入れようとする企業を中心にニーズがあり、それは一時的なものではなく日々の進歩にあわせて対応していく必要があります。業種を問わず、さまざまな企業で必要とされる知識や技術は、就職先を見つけていく上でとても役立つでしょう。
文系と理系の2種類の学問を指す
情報学には、文系のものと理系のものの2種類があります。
文系学問の場合
文系の情報学では、まず情報関連の基礎科目を学んでからコンピュータを使った演習にうつるのが一般的です。専門分野としては、マルチメディア論や情報社会論などがあり、これらの専門分野も学んでいきます。
理系学問の場合
理系の情報学では、基礎理論を学んだのち、専門分野の研究にうつるのが一般的です。例えば、アルゴリズム論や、計算機科学などがあります。
情報学が活かせる職業
情報学を学ぶと、どのような職業に活かすことができるのか気になりますよね。代表的な職業をご紹介します。
シナリオライター
日本語でいう「脚本家」のことを指します。映画、ドラマ、舞台、アニメ、ゲームなどジャンルは幅広く、原作から書き上げるケースと既にある原作からシナリオにするケースとがあります。
作家
小説やエッセイ等の文章を書く仕事です。一般的には、本を書いて売れれば印税が入るという仕組みですが、その他にも雑誌の連載などもあります。紙媒体に限らず、最近は電子での掲載も増えています。
ライター
出版社、新聞社、Web制作会社などから依頼を受けて、さまざまな記事・文章を書く仕事です。場合によっては取材も行い、依頼がなくても独自取材をして持ち込みを行うことも。政治、スポーツ、エンタメ、ファッションなど、専門的に扱う人もいれば、さまざまなジャンルに対応する人もいます。
新聞記者
新聞社の社員もしくはフリーランスとして、新聞に掲載される記事を書く仕事です。専門の担当部署が扱うジャンルの記事を任されることが多いですが、地方紙などでは地元のニュースを取材し文章にすることもあります。
雑誌記者
雑誌に掲載する記事を書く仕事です。エンタメ、スポーツ、政治など雑誌の特色によりジャンルが偏りやすいのが特徴。人物への取材も多いです。
編集者
雑誌、書籍、漫画、Webサイト、パンフレットなどの作成にあたって、計画やスタッフの采配などを広く取り仕切る仕事です。作家等のスタッフの手配を行うこともあります。出来上がった原稿や画像をもとに構成を行い、印刷所の手配もすすめるなど、業務内容は多岐にわたります。
映像編集者
テレビ番組や映画、コマーシャルなどを映画編集ソフトを使って編集する仕事です。素材を組み合わせて自然な流れに絵をつないだり、テロップや背景音を入れたりして、1本の作品に仕上げていきます。
OAインストラクター
パソコン教室で生徒にパソコンの使い方をレクチャーしたり、ショールームでプレゼンテーションをしたりする仕事です。OA機器の操作を熟知し、分かりやすく教えたりその良さを伝えたりします。
システムエンジニア
顧客の要望を聞いて、コンピュータを使ったシステムを設計する仕事です。プログラムの設計はプログラマーの職域ですが、その指示もシステムエンジニアが行います。点検やメンテナンスも含め、プロジェクト全体を管理する役割も担います。
システムアナリスト
システムエンジニアの統括を行う仕事です。経営的な視点をもち、情報システムの分析や構築の企画を行うため、コンサルティングの知識も求められます。
システムアドミニストレータ
コンピュータシステムの管理を行う仕事です。さまざまな企業の社員として、社内のパソコン関連のトラブルに応じたり、ハードウェア・ソフトウェアの業者とのやりとりを行ったりします。
データベースエンジニア
データベースのシステムの構築・運用や、セキュリティを行う仕事です。膨大なデータの整理と管理を行うために、アプリケーション等を活用する場合と、システムをゼロから構築する場合とがあります。
ネットワークエンジニア
ネットワーク通信に特化したエンジニアです。主に、通信機器の安定したネットワーク通信の実現に寄与します。セキュリティの保護やサーバー管理などのニーズにも対応するため、さまざまな業種の企業で求められています。
セキュリティエンジニア
セキュリティシステムの構築を専門とする仕事です。コンピュータをウイルスやハッキング、不正アクセスから守り、情報の流出や損害を防止します。例えば、企業がもつ大量の顧客データが流出しないように対策をしたり、サイバー攻撃を受けた際に迅速に対応したりといった働きが求められます。
カスタマーエンジニア
コンピュータシステムのメンテナンスや点検、故障の予防を行う仕事です。契約者から電話やメールを受けて対応したり、定期的に出向いたりして対応します。
通信技術者
ネットワーク通信が快適に行えるように、開発や研究を行う仕事です。その他にも、電気通信設備や社内ネットワークを作り上げることもあります。通信ネットワークの計画から設計、維持管理、サポートまで一貫して行います。
電子・電気系研究・技術者
電子・電気メーカーや大学等で電子・電気機器を企業や家庭に分配・供給するシステムの構築を行う仕事です。研究だけでなく、新製品の開発も行い、時代のニーズに合った製品を作ることも求められます。
機械設計・技術者
機械製品の企画から設計、製造まで行う技術者です。扱う機械は大小さまざまで、携帯電話のようなコンパクトなものから飛行機まで幅広いのが特徴です。日本を代表する基幹産業を担う、需要の高い仕事ともいえます。
エンジニア
工学分野の専門的な知識・技術をもっている人のことを、エンジニアと呼びます。機械、化学、物理、情報など分野は豊富で、新しい技術の開発を行うこともあります。システムエンジニアのようなITの専門的なエンジニアの場合は、一般企業の社員として在籍していることも多いです。
情報学と関わりのある業界
続いて、情報学に関わりのある業界についても見てみましょう。
サービス・インフラ系(コンサルティング・調査)
企業がより安定して経営できるために、助言や指導を行うコンサルティング業は、最近では経営課題の解決や海外進出への戦略の相談も増えています。また、調査業界では、国勢調査の依頼を受けたり、企業の商品開発のための事前調査を受けたりします。
サービス・インフラ系(専門サービス)
事務系の業務の代行や、ビルの清掃・メンテナンス等を行うメンテナンス業、国家資格を有する士業などの専門サービスは、顧客のよりよい職場環境の構築に携わっています。
メーカー系(印刷・事務用機器・日用品)
印刷業界では、本や雑誌だけでなく商品のパッケージや名刺などにも対応しています。事務用機器を扱う業界では、コピー複合機やスキャナー等の販売が代表的。日用品に関しては、個人向けの多様な商品を扱い、その入れ替わりが激しいのも特徴です。
メーカー系(スポーツ・ゲーム・娯楽)
スポーツ・ゲーム・娯楽業界では、子どもから大人まで、自由な時間を楽しめる製品を生み出しています。玩具業界においては、日本の少子化に伴って海外への市場にも積極的に進出している点が特徴です。
流通・小売系(百貨店・スーパー・コンビニ)
最近は、百貨店、スーパー、コンビニのそれぞれの特徴を活かした販売方法が模索されており、プライベートブランド化も進んでいます。基本的には個人向けの販売ですが、百貨店においては法人向けの顧客を抱えていることも少なくありません。店舗の改装等で差別化をはかるところも増えています。
流通・小売系(専門店)
家電量販店やドラッグストア、家具店、酒店などの専門店では、顧客の要求に応えられる品揃えと専門的な知識をもつスタッフが強みです。興味の強い分野で働きたい場合、候補を絞りやすいといえるでしょう。
ソフトウェア・通信系(ソフトウェア・情報処理・ネット関連)
パソコンやタブレット、スマートフォンといった製品の基本ソフトやERPパッケージ等のアプリケーションの企画、開発を主に行います。
ソフトウェア・通信系(通信)
通信業は、固定電話、携帯電話、インターネットといった情報通信サービスを行う業界です。インターネットでのツールの提供やネットワークのさらなる充実、シェア拡大が行われています。
ソフトウェア・通信系(ゲームソフト)
ゲームソフト業界では、業務用ゲーム、スマホ・パソコン向けのゲーム、家庭用のゲームなどを手掛けます。基本的には分業で、1つのゲームソフトを作るためにさまざまな専門職が携わります。
メーカー系(電子・電気・OA機器)
あらゆる電子機器の研究や開発、販売を行う業界です。扱う機器は多岐にわたり、市場も非常に広いのが特徴。半導体の業績は年々増加傾向にありますが、外国との競争は厳しくなっており、より高度な技術の開発が目指されています。
メーカー系(自動車・輸送用機器)
乗り物全般を支えるのが、輸送機器業界です。日本の主力産業ともいえる自動車業界をはじめ、鉄道、船舶、航空機などがそれぞれ業界として区分されています。
メーカー系(その他のメーカー)
市場はさほど大きくはないものの、独自の技術を売りにしたメーカーも数多く存在します。法的な基準の厳しい防災関連の製品業界や、パッケージ業界、楽器製造業界など、種類は数えきれません。
メーカー系(精密・医療機器)
精密機器として代表的なのは、デジタルカメラやコピー機、時計業界などが挙げられます。そして、医療機器業界では、特に内視鏡を中心とした高度な医療機器の需要が高まっています。
情報学を学ぶなら”順天堂大学”
順天堂大学は、180年以上の歴史をもつ、8学部・4研究科・6付属病院からなる健康総合大学・大学院です。
健康データサイエンス学部では、人々の暮らしと健康という、誰もが切っても切り離せない課題をデータサイエンスによって支える人材の育成・輩出を行っています。順天堂大学では8番目の新しい学部であり、最新の充実した設備のもと学習を進めることが可能です。
この学部で学べるのは、情報学をはじめ情報工学、スポーツ学、通信工学、健康科学などであり、健康とデータサイエンスの両方の専門的な知識が身に付きます。
健康データサイエンス学部|順天堂大学 資料請求|順天堂大学健康データサイエンス学部 お問い合わせ|順天堂大学健康データサイエンス学部https://www.juntendo.ac.jp/academics/faculty/hds/contact/contact |
まとめ
情報学には文系と理系があり、それぞれの視点から情報の原理や役割が追求されています。現代の情報化社会を支える学問であり、習得することで将来役立つ場面はたくさんあると期待できます。今回ご紹介した、関わりの深い職種や業種を見て、将来やりたいことと照らし合わせながら情報学が学べる大学を検討してみてはいかがでしょうか。