コラム データサイエンティスト学部では何を学ぶ?文系でも大丈夫?卒業後の活躍も紹介 | 順天堂大学
近年、データサイエンティストの社会におけるニーズが高まっています。10代や20代といった若年層の中にも、データサイエンティストに興味をもつ人が増えています。データサイエンティストとして求められる知識は大学でも取得できます。本記事では、データサイエンティストの概要を押さえた上で、データサイエンティスト学部について学びの内容や文系でも大丈夫かどうか、卒業後の進路などについて解説していきます。
そもそもデータサイエンティストとは?
データサイエンティストとは数学や統計学、機械学習、プログラミングなどの理論を使ってデータの分析や解析を行い、考察や課題の検討に役立つデータを導き出す人のことです。また、データを分析して導き出した結果から解決策などについて提案を行う機会もあります。
近年需要が高まっている職業
近年、ビッグデータとAIの注目度は急速に高まっています。従来、人間が行っていたデータ分析のプロセスにAIを用いることで、データ分析を効果的に行えます。AI開発に従事でき、AIを使ったビッグデータ分析を行える人材として、データサイエンティストが求められているのです。そうした中、多くの大学がデータサイエンティストを目指せる学部や学科を新設し、データサイエンティストを育成するための教育を提供しています。
データサイエンス学部では何を学ぶ?
データサイエンス学部での学びは主に以下の3つに分類できます。
- 数学や統計学
- 情報学・データ処理・分析・解析の手法
- 興味のあるテーマを掘り下げる
1.数学や統計学
データサイエンス学部では数学や統計学について学びます。具体的には、統計、線形代数、確率といった基礎数学の他、ビジネスにおいて問題解決を行うための経営数学、データの規則性を求めるために活用する数理統計学、データマイニングなどで用いられる多変量解析などが挙げられます。
2.情報学・データ処理・分析・解析の手法
情報セキュリティーに関する知識やビッグデータを扱うための解析手法の基礎を学びます。あわせて、機械学習、深層学習、時系列解析やネットワーク分析といった高度な分析手法についても学びます。
3.興味のあるテーマを掘り下げる
データサイエンス学部に在籍したら、自分が専門とする分野をそれぞれがもちます。データサイエンスの中には健康や医療、ビジネス、環境など数々の分野がありますので、自分の興味のある分野を決め、知識を深めていきます。大学によっては自分の興味のあるテーマで、最終的に卒業論文を執筆します。
データサイエンス学部の開設が相次いでいる
データサイエンス学部が国内で最初に開設されたのは2017年で、滋賀大学でした。そして、2018年に横浜市立大学、2019年に武蔵野大学、2021年に立正大学に開設されました。
2023年はデータサイエンス学部の新設ラッシュで、一橋大学が72年ぶりの新学部としてソーシャル・データサイエンス学部を開設。名古屋市立大学、大阪成蹊大学、京都女子大学がデータサイエンス学部を、順天堂大学では健康データサイエンス学部を開設しました。
文系でも受験できる?
データサイエンス学部は文系・理系いずれの生徒も受験可能な文理融合型の学部です。一般選抜においてほとんどの大学において数学が必須科目となっていますが、出題範囲は大学入学共通テストと同じく「数学I・数学A」「数学Ⅱ・数学B」が大半となっています。理系の生徒が学ぶと言われている「数学Ⅲ」の出題は、一橋大学や滋賀大学など一部の大学に限られています。
数学の配点は一橋大学、横浜市立大学、名古屋市立大学では他の科目よりも高くなっていますが、その他の大学では国語や外国語と同じ、もしくは外国語よりも低い場合も日程によってはあります。また、武蔵野大学、立正大学には外国語と国語、地歴公民といった文系科目だけで受験できる日程もあります。
文系出身でも授業についていける?
データサイエンス学部に在籍する学生は理系出身者の方がやや多めであるものの、文系出身者でも授業についていくことは可能でしょう。
大学によっては統計学の授業を高校の数学Ⅲから始めるため、高校では数学Ⅱ・Bまでしか学習してこなかった人も問題ありません。
データサイエンティストとして実際に働きはじめるとデータ分析のスキルは不可欠ですが、コミュニケーション力や語学力なども求められます。そのため、高校時代のさまざまな経験や語学力を活かせる場もあります。
ただし、数学やコンピュータに強い苦手意識のある方は授業についていくのが難しいと感じることもあるかもしれません。
適性がある人の特徴
データサイエンティストとしての適性がある人の特徴として、以下の2つが挙げられます。
- チャレンジ精神
- 独創性
チャレンジ精神
データサイエンティストはデータ分析の結果を用いて、課題解決に挑みます。さまざまな課題も解決したいというチャレンジ精神に満ち溢れている人はモチベーションを持って働けます。社会の課題や企業が抱える課題を解決してみたいという思いがある方は、データサイエンティストとしてやりがいを感じられるはずです。
独創性
データサイエンティストとして働く上で独創性が重要です。聞き手を惹き付けられるプレゼンテーションができる人、プログラムを組んだ経験がある人など、主体的に考え、創造できる人はデータサイエンティストとしても大きく活躍できる見込みがあります。
卒業生は幅広い分野で活躍している
データサイエンティストの活躍の領域はIT業界に限りません。データサイエンス学部の卒業生はシンクタンク、金融、製造業、コンサルティング会社などさまざまな業界で活躍しています。
また、データサイエンティストという職名ではないとしても、業界を問わずどの企業でもデータサイエンティストの知識やスキルは求められています。現時点では希望する業界が決まっていない方は、大学生活を通して自分に合った業界を探すこともできます。
データサイエンスを学ぶなら“順天堂大学”
データサイエンスについて学びたい方には順天堂大学がおすすめです。同大学の健康データサイエンティスト学部では基礎知識を固めつつ、現代のリアルな課題に挑んでいます。1、2年次は数理統計やコンピュータサイエンスなどデータ分析、健康・医療・スポーツ領域の基礎知識を固め、3・4年次には附属病院や連携企業でのインターンシップに参加します。
卒業生の進路は幅広く、メーカー、シンクタンク、IT・情報通信企業、スポーツ運営団体などさまざまです。進路指導も手厚く行っていますので、就職活動に不安を抱いている方も安心です。
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まとめ
データサイエンティストはこれから高い需要が見込まれる職業です。ビジネスを取り巻く環境が複雑になり、企業間の競争が激化している昨今、多くの企業が担当者の主観的な勘でなく、データに基づいた正確な証拠に基づいた意思決定を行うことを重要視しているためです。
大学でデータサイエンスについて学ぶことで、卒業後はデータサイエンティストとして活躍しやすくなります。ITやデジタルの分野で活躍したいと考えている方は、データサイエンティスト学部についても検討してみてください。
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