キャンパスライフ Student Voice

「在学生による授業リアクションペーパー「学生時代をどう過ごすか」より」

 まず初めに、私がこの学部に来た目的は世界を見て回りたかったからという理由です。それも観光地や世界的に有名な場所をメインで見て回りたかったというよりは発展途上国やスラムと言われる場所を見てみたいと思っています。なぜそう思うようになったかと言うと、私は日本で生まれ日本で育ちました。そして横浜という神奈川県で最も栄えた街に住んでいます。両親も優しく私は何不自由のない暮らしを送っています。

ですが世界にはこれと真逆の状況で厳しい生活をしなければならない人々もいるということを中学生になり知りました。私の知っている世界は「日本」でありそれが全てでした。でも世界はもっと広く私の世界である「日本」は小さな島国でしかありませんでした。日本に住む人々の中には、世界には厳しい生活をしている人がいるという事実を知った上で自分とは関係の無い無縁の話だと思っている人もいると思います。ですが中学生ながら私はそうは思えませんでした。

 「全ての人間は、生まれながらにして平等である」という言葉が福沢諭吉の意訳したアメリカ独立宣言の序文にありましたが、もしその通りなのであれば日本とスラムは平等でしょうか。もちろん法律の違いなどありますが、それよりももっと根本的な問題の人々の暮らしのレベルという点が平等ではない、と私は思います。もちろんそんなことを言い始めたら日本の中にも一般庶民と富裕層では生活レベルが違うことは確かなのでキリがないと言えるでしょう。ですが私は富裕層の人のような豪華な暮らしはなくても不自由だと思ったことはありません。日本には健康で文化的な最低限度の生活という生活水準の指標があります。

スラムでの生活はこのレベルよりも下だと思います。私は将来発展途上国やスラムに住む人々の支援をしたい。そして日本で言う健康で文化的な最低限度の生活を満たせるような環境に発展途上国やスラムの人々の生活水準を上げられればと思っています。そのためにこの国際教養学部に来たわけですが、なぜ順天堂大学の国際教養学部でなければならなかったのか、ということの説明をさせていただくと、順天堂大学は数ある私立大学の中でも唯一と言って良いグローバルヘルス領域を学ぶことが出来る大学です。グローバルヘルスという理系も学べる点が魅力的でした。やはり発展途上国やスラムに必要なのは衣服や食料もそうですが医療だと思います。そのためのヘルス知識と共に国際関係と言語を学べる大学は順天堂大学しかないと思い、順天堂大学を選びました。

今回の本題である「学生生活を如何に過ごすか」ということについてですが、私は留学をして言語能力を高めることを第1に世界の宗教や文化についての理解を深めていきたいと思っています。ボランティアに積極的に参加し、人のために何かをする感覚というところや世界を見るだけでなく日本の状態も知っておこうと思っています。

福沢諭吉の「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という言葉は有名ですが、その後に「しかしながら実際には賢い人と愚かな人、貧しい人と富んだ人、身分の高い人と低い人がいて、雲泥の差がついている。だからこそ、その不平等な差を埋めるため、生まないために、勉強して自分を磨くことをお勧めする」という意味の言葉が記されている「学問のすゝめ」という書があります。

この言葉の通り、私も不平等な差を埋めるためにこの大学生活4年間を勤勉に努めていきたいと思います。

                                                    2023年4月

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