学部紹介 学部の特色(学びのポイント)
臨床に寄り添った薬学教育
薬学部長 岩渕和久
順天堂大学薬学部の人材育成の理念は「臨床実践能力の高い薬剤師の養成」と「臨床を理解している創薬研究者の育成」です。本学が185年に渡り培ってきた医学・医療教育を活用することでこの二つの理念は同時に実現できると考えています。薬学部の理念に共感し、臨床教育の実績が豊富で博士号を取得している薬剤師や世界的な研究を行っている薬剤師免許を持つ若い教育・研究者など、各分野で活躍している先生方が、全国各地から参集し、その実現を目指します。また、薬学研究科の設置を見据えて浦安地区に医学研究科健康創薬先端リサーチセンターを設立し、充実した世界最先端の設備のある研究基盤センターと完全SPF(病原体フリー)の疾患モデルセンターを薬学部内に整備します。薬学部の専任教員の平均年齢は44才と若く、本学薬学部は臨床教育だけではなく、薬学研究においても、日本の薬学のトップランナーに必ずなれると確信しています。
本学薬学部には、医学部や医療看護学部と連携しやすいという強みがあります。そのような恵まれた環境を活用して、本学薬学部に入学した皆さんは、本学附属6病院等での実務実習だけではなく、卒業研究などで臨床の中にあるクリニカルクエスチョンを元にした基礎研究や臨床応用研究を行うことで、自らの夢の実現に向けた実りある学生生活を過ごすことが可能です。
順天堂大学の学生は低学年のうちは決してガリ勉タイプではなく、部活やプライベートに熱中するなど、学生生活を満喫しています。ところが、臨床実習が始まる学年になると途端に一生懸命勉強するようになり、将来を見据えた学修に励む様になります。これはオンとオフの区別をつけることができる、本学の良き伝統となっています。薬学部でも臨床に軸足を置いた教育を行うことで、入学した皆さんが他学部の学生同様に、部活やプライベートを楽しみつつ、自分なりの卒業後の目標を見つけ、メリハリのある充実した花も実もある学生生活を過せる様に、学生支援をいたします。
学部紹介動画
【学部紹介】順天堂大学薬学部
薬学部の特色
1. 健康総合大学だから可能な実践的多職種連携教育
人とともに、人を思い、慈しむ
医学部・医療看護学部など将来、多方面で医療人として活躍する学生とともに学び、チーム医療の中で薬剤師としての職能を発揮できる力を修得します。健康な状態から病める状態を理解し、それらに応じた薬物治療を系統的に学び、多彩な臨床現場を経験することで、最新かつ高度な臨床実践力を身に付けます。
2. 順天堂の臨床力に基づく医療薬学実践研究
国際的にトップレベルの研究力を持つ教員を配置し、それら先端的な研究を実践する教員から卓越した薬学専門知識に基づいた薬学研究マインドを学び、基礎研究を臨床研究へとつなぐ実践的かつ継続的な医療薬学研究が経験できます。
3. 新しくて充実した浦安・日の出キャンパス
浦安地区に2022年4月よりキャンパスを新設。
医療科学部・健康データサイエンス学部に続き、3番目の学部として開設しました。
2025年春には薬用植物園を含めた薬学部のための教育・研究施設が完成し、充実した施設でキャンパスライフをおくることができます。
4. 経験豊かな教員による指導で国家試験を突破する力を着実に培う
薬学教育の経験豊富で、薬剤師国家試験の問題作成にも精通したベテラン教員をそろえるとともに、薬学教育研究センターが中心となってオール薬学部の協力体制を構築し、学生一人ひとりの学修理解度に応じて強力にサポートします。6年間で卒業し、国家試験にストレートで合格できるようきめ細かい指導を行っていきます。
5. 統一されたカリキュラムで病院実務実習を実施
臨床実践能力の修得を目指し、先進医療、救急医療、⾼齢者医療、精神医療、がん治療などそれぞれが特⾊ある機能を備えた⾼度先進医療を提供している医学部附属6病院を実習施設としたさまざまな臨床シーンでの高度先進医療から地域薬剤師会と連携した地域連携医療まで多岐にわたる臨床実践教育が受けられます。
6. 順天堂大学だからかなえられる卒後のキャリアデザイン
薬剤師は、薬の専門家としてチーム医療に貢献できる職業です。臨床実践能力の高い臨床薬剤師を養成するための大学院を活用した薬剤師卒後教育プログラム(ステップ1~3)を提供する準備を進めています。
ステップ1:ジェネラリストになる
ステップ2:プロフェッショナリズムを身につける
ステップ3:博士になって教員として活躍する
カリキュラム
臨床実践能力の高い薬剤師と、
臨床に根ざした創薬を考えることができる薬学研究者の育成を目指します。
1・2年次
医療人としての基礎教養を学ぶ薬学基礎教育科目と生命科学及び薬学の基礎を修得する薬学専門科目を学ぶ。さらに、医学部や看護学部と連携して行われる医療現場での早期体験学習(医療プロフェッショナリズム入門)やチーム医療について実践的に学ぶ。
1年次(代表例)
- 医療プロフェッショナリズム入門Ⅰ
- 生理解剖学Ⅰ・Ⅱ
- 薬理学Ⅰ
2年次(代表例)
- 病態解析学
- 臨床検査学
- 病理学
- 薬物治療学Ⅰ
- 臨床心理学
- 医療プロフェッショナリズム入門Ⅱ
3年次
臨床現場で必要な薬の知識を修得する臨床薬学系科目を学ぶ。チーム医療演習に参加し、4年次以降で体験する実務実習における多職種連携の必要性を学ぶ。さらに、実習科目及び研究室配属を通じて、医療分野におけるイノベーション創出につながる研究推進のため手技や実験結果のまとめる論理的思考力を身に付ける。
(代表例)
- 薬物治療学Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
- 病態評価学
- 医療コミュニケーション
- 公衆衛生学
- チーム医療Ⅰ
- 医療薬学基礎研究(卒業研究)
4年次
各分野でより高度な臨床薬学系科目を学ぶ。さらに、5年次の病院・薬局実務実習を前に、附属病院及び地域保険薬局と連携した順天堂ならではの研修プログラムを通じて、薬剤師に求められる基礎的知識及び技能を修得する。さらに、研究室配属により各自が選択したテーマで薬学研究について学修する。
(代表例)
- 医療倫理学
- リハビリテーション論
- 地域医療薬学
- 実務事前学習
- チーム医療Ⅱ
- 臨床栄養学
- 病院・薬局実務実習
- 医療薬学基礎研究(卒業研究)
5年次
6か月間の病院(11週)及び保険薬局(11週)実務実習を通じて、薬剤師としての高度な知識及び技能を修得する。
さらに、実務実習体験をふまえて、他学部との合同によるチーム医療演習に参加し、多職種連携を学修する。
(代表例)
- 専門薬剤師特論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ
- 病院・薬局実務実習
- 医療薬学実践研究(卒業研究)
6年次
5年次の実務実習をふまえて医療の場において基礎研究と臨床研究を融合させ、総合的な問題解決能力を身に付けるための医療薬学実践研究を行う。
(代表例)
- 医療薬学実践研究(卒業研究)