研究科概要 教育・研究の目的と方針(3つのポリシー)

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

知識・技能

入学後の修学に必要な知識・技能として,学部教育において,一般教養のみならず,専攻分野の学問的基礎を十分に身に付け,大学院で求められる英語力を持つ者のうち,より高度な教養を身に付けようとする意欲を持った者。

思考力・判断力・表現力等の能力

グローバルな視点を持ち,常識にとらわれない思考,限られた選択肢から適切な基準により順位づけを行う判断力,自己の考えを専門家及び非専門家に対して,やさしい言葉で伝えることができる者。

主体的な態度

貧困や紛争,感染症や環境破壊などのグローバルな諸問題に関心を持ち,それらを解決するため,現状を把握・
分析し,自ら課題を明らかにしようとの意欲を持った者。


カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

体系的編成

分野横断・学際的な専門分野の知を統合した多層的かつ多元的な知の修得,複数の学問分野を俯瞰できる能力の獲得を目指すため,複数の異なる分野の科目を体系的に履修する。そのためにまず教養教育を中心とした基盤科目においてこれまでに獲得した知識と教養(知性・智恵・実践的能力)の再開発・再教育(リスキリング)を行い,複数の専門科目においてそれらの知識と教養を学際的かつ高
度な専門的知識と統合する。
基盤科目と専門科目を履修するコースワークから確かな専門性を育む研究指導へと有機的に繋ぐ段階的かつ体系的なカリキュラムとする。

教育の再開発・再教育

大学院で身に付けることが期待される,自ら課題を発見し設定する力,自ら仮説を構築し検証する力,社会的・経済的価値を判断・創出する能力等の今後の社会を先導できる力,様々な場面で通用するトランスファラブルな力を修得するため,論理性や批判的思考力,コミュニケーション能力等の教養教育で身に付ける普遍的なスキル・リテラシーの再開発・再教育(リスキリング)を行う講義・演習を基盤科目に設ける。

普遍的な技能の習得

複数の学問分野を俯瞰できる能力の獲得に必要な普遍的なスキル・リテラシー,トランスファラブルな力を養うため,英語によるアカ
デミックリテラシー,数理・データサイエンス及びリサーチリテラシーの教育を行う。英語によるアカデミックリテラシーの教育は,アカデミック・リーディング,アカデミック・ライティング及びプレゼンテーションを核とする。
数理・データサイエンスの教育は,正しく大量のデータを扱い,新たな価値を創造する能力を養う。
リサーチリテラシーの教育は,最先端の知にアクセスする能力,自ら課題を発見し設定する力,自ら仮説を構築し検証する力,倫理観(研究倫理)を養う。

専門知識の深化

専門科目において,人文・社会科学及び自然科学並びに応用科学の高度な専門知識を横断的に学ぶことで,学部段階からの知識の深化を図り,他分野に跨る知の活用から新しい発見や創造を導く先駆的事例とそのための方法論を修得する。

応用力の開発

修士論文又は特定の課題についての研究の成果を取り纏めることができるように研究指導教員及び研究指導補助教員による研究指導を行う。なお,研究者としてのキャリアを希望する者に対して,様々な研究手法(研究に必要なフィールドワークや文献調査のデザイン
等)を修得することができるよう必要な科目を設ける。


ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

知識と理解

論理性や批判的思考力,コミュニケーション能力,データ処理能力などの普遍的な能力を基盤とし,人間性,人間の社会及び人間と生命に関する高度な知識と理解を修得したことを示すことができる。

知識と理解の活用

自ら課題を発見し設定する力,自ら仮説を構築し検証する力,社会的・経済的価値を判断・創出する能力を基盤として,人間性,人間の社会及び人間と生命に関する高度な知識と理解を活用することができる。

判断力

グローバルリスクが持つ高い不確実性による制約を受けつつも,知識の活用に関する社会的・倫理的責任に配慮した情報に基づいて,異分野の知識を統合し,複雑性を処理し,自己の判断を導くことができる。

コミュニケーション力

多言語・多文化の環境下において,専門家及び非専門家に対して,結論とその根拠となる知識及び論理について,わかりやすく明確に伝えることができる。

自律的に学ぶ力

複雑化・多様化するグローバル社会に対応するために,生涯にわたり自律的・自主的な形で学習を継続することができる。