順天堂大学医学部法医学講座では、デンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所の依頼を受け、「Microhaplotype Ancestry Panel – MHappa Mundi Project(マイクロハプロタイプによる先祖推定キット作製プロジェクト)」に研究協力することになりました。この研究は、DNAの変異パターンにより先祖(人種や民族)の推定を試みるもので、多くの人種・民族のデータが必要であるため、多くの国々の研究機関が協力しています。日本人のデータも必要であるため、本学に依頼があったものです。
本研究により、死体の身元確認や日本でも多くなっている外国人による犯罪の捜査の一助になることが期待されます。そのため、2014年4月から2016年11月までに、順天堂大学または警視庁科学捜査研究所または沖縄県警科学捜査研究所にて口腔内細胞を提供していただいた方(将来の類似研究にも提供試料を使用してもよいと回答された方)の試料・情報を使用させていただきます。
1.この研究の対象となる提供者さんは、2014年4月から2016年11月までに、順天堂大学または警視庁科学捜査研究所または沖縄県警科学捜査研究所にて口腔内細胞を提供していただいた方(研究課題番号:14-146,研究課題名:次世代シーケンサーの法医学的個人識別への応用、このうち将来の類似研究にも提供試料を使用してもよいと回答された方)になります。
・利用させていただく試料:口腔内細胞または口腔内細胞から抽出したDNA
・利用させていただく情報:ご本人およびご両親の出身地
・収集期間:2014年4月1日~2016年10月31日
・試料・情報の管理責任者:順天堂大学医学部法医学講座(研究責任者:中西宏明)
2.この研究は順天堂大学医学部医学系研究等倫理委員会の承認および研究機関の長の許可を受け、以下の期間で行われます。また、試料・情報の利用を開始する予定日および外部への提供を開始する予定日は以下のとおりです。
・研究実施期間:研究実施許可日~2029年12月31日
・利用又は提供を開始する予定日:2024年10月
3.過去の試料や情報を使用する研究であるため、使用させていただいた提供者さんへの謝礼等もありません。
4.提供者さんの情報は、以前の研究で個人を特定できる情報とは切り離してあります。また、研究成果を学会や学術雑誌で発表されますが、提供者さん個人を特定できる個人情報は含みません。
5.この研究の結果、特許などの知的財産が生じる可能性もございますが、その権利は大学・研究者に帰属し、あなたには帰属しません。
6.この研究は、順天堂大学医学部法医学講座の研究費およびデンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所の研究費によって実施しておりますので、外部の企業等からの資金の提供を受けておりません。研究者が企業等から独立して計画し実施することから、特定の企業が研究結果および解析等に影響を及ぼすことはありません。また、本研究の日本の研究者には開示すべき利益相反はありません。
7.試料・情報は、個人が特定できないよう氏名等を削除し、次の方法により提供します。
[主な提供方法]□直接手渡し ☑郵送・宅配 ☑電子的配信 □その他( )
提供先:デンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所
提供元:順天堂大学医学部法医学講座
試料・情報は、個人が特定できないよう氏名等を削除し、試料は郵送、情報は電子的配信によりデンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所に提供されます。
8.本研究は以下の体制で実施します。(この研究はデンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所が主となり実施する研究です)
デンマーク・コペンハーゲン大学法科学研究所(研究責任者:Vania Pereira)
<共同研究機関>
順天堂大学医学部法医学講座(研究責任者:中西宏明) |