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順天堂大学法医学講座では、「一重まぶた・二重まぶたを推定するSNP検査キット”Eyelid-plex”の構築」の研究を行うことになりました。本研究は、順天堂大学医学部長の許可を受けて実施することになります。
研究を実施するに際し、実験材料となる口腔内細胞を提供していただける方を募集します。対象者は、健康な成人(特定の慢性疾患を抱えておらず、日常生活行動にも支障のない人)で、順天堂大学法医学講座に来ていただけることを条件としています。謝礼はありませんが、順天堂大学法医学講座までの交通費の負担軽減として、1,000円のクオカードを差し上げます。
また、ご家族(父・母・子で構成されるご家族)全員が一重まぶた、あるいは、二重まぶたであるご家族全員分の口腔内細胞を提供していただけるご家族も募集しております (中学修了または16歳以上の未成年のご家族も対象になります) 。こちらも謝礼はありませんが、順天堂大学法医学講座までの交通費の負担軽減として、お一人につき1,000円のクオカードを差し上げます。
【研究の目的】
現在、遺伝子解析による証拠資料からの個人識別は、主にDNA型鑑定によって実施されています。DNA型は、別の資料のDNA型と比較する際は極めて有効なツールとなりえますが、そうでない場合、性別以外に有益な情報は得られません。特に身元不明死体の場合、せっかくのDNA型鑑定も、血縁関係を調べる特定の人物が捜査線上に浮上しなければ、すぐに役立つものではありません。
遺伝子解析技術の発展により、遺伝子検査が簡便に検査できるようになりました。その中には、DNAの配列を解析することで、髪の毛の色や瞳の色、肌の色等が決定できるキットも販売されており、DNAプロファイリングが現実になろうとしています。髪の毛の色や瞳の色、肌の色は、多民族国家である欧米各国においては有効ですが、ほぼ単一民族国家である日本では、個人間でこれらの色にほとんど差異はなく、あまり有用とはいえません。
そこで我々は、日本人に有効なDNAプロファイリングマーカーを探索すべく、まず見た目にも印象の強い、「一重まぶた・二重まぶた」を決定するSNPに注目しました。一般的に「二重まぶた」が顕性遺伝であると言われていますが、「一重まぶた・二重まぶた」を決定する遺伝子についての全貌は明らかになっていません。もし「一重まぶた・二重まぶた」を簡単に検査できれば、例えば身元不明白骨死体などから復顔する際や、容疑者の似顔絵作成の際の有効な捜査情報として、事件解決の糸口になることが期待されます。
ご興味を持たれましたら下記の担当者にご連絡ください。詳しくご説明いたします。 |