スタッフ紹介、研究、業績等、順天堂大学大学院MALDI-TOF MS実用化研究講座に関する様々な情報をご案内します。

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教室紹介


   

 MALDI-TOF MS実用化研究講座は、MALDI-TOF質量分析技術を用いた新しい微生物同定システムの実用化を目的に、2022年1月、島津製作所株式会社との共同研究講座として開設されました。
 MALDI-TOF MSは、2002年ノーベル化学賞を受賞した田中耕一博士(島津製作所)が発明した技術です。この技術は、臨床検査の分野では微生物の同定システムにいち早く導入され、正確、簡便、迅速な検査法として普及しつつありますが、未だ多種類の細菌や真菌による性能評価・検証が十分ではありません。
 そこで本講座では、順天堂大学が有する豊富な臨床分離株を用い、島津製作所が新たに開発したMALDI-8020装置による微生物同定用のデータベースの作成に参画し、臨床微生物検査領域における実用化を目的とした検証を行います。
 この領域における微生物同定システムの評価には、微生物に関する知識・経験のみならず臨床的な意義や課題についての考察が求められます。本講座では、島津製作所の強みであるハード技術と順天堂大学が有する臨床分離株のリソースおよび基礎的・臨床的知見を融合し、高精度かつ迅速・簡便な感染症の原因微生物同定を目指します。
 MALDI-TOF MSを用いた微生物同定は、微生物検査の精度向上、効率化、標準化のみならず、感染症診療上の脅威となる高病原性微生物の同定や院内感染対策で求められる環境由来微生物の同定にも威力を発揮するものと期待されます。共同研究講座の活動を通じて、順天堂大学が培った感染症診療と対策の経験を社会へ還元すると共に、新規の微生物分類の提案などに繋がる基礎的研究を推進し、若手研究者を育成します。

   
 
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