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2021.12.03 ()
プレスリリース大学・大学院医学研究科研究プレスリリース

順天堂大学がAMED「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発)」に採択

順天堂大学(学長:新井一)は、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)が公募した令和3年度「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(腸内マイクロバイオーム制御 による次世代創薬技術の開発)」に応募し、研究開発課題「リバーストランスレーショナル創薬に向けた包括的マイクロバイオーム制御基盤技術開発(提案代表者:独立行政法人産業技術総合研究所 鎌形洋一)」が採択されましたので、お知らせします。本事業では、炎症性腸疾患の有効シーズ創出事業の研究開発代表機関として医学部消化器内科学講座(教授 永原章仁)の石川大准教授(研究代表者)が中心となり、研究開発を推進します。
採択事業の概要
研究課題:リバーストランスレーショナル創薬に向けた包括的マイクロバイオーム制御基盤技術開発―マイクロバイオーム創薬エコシステム構築に向けて―
研究期間: 最長6年間

本事業は5つの代表施設から構成される複合型事業です。本学(研究代表機関)は分担研究施設のメタジェンセラピューティクス社とともに便移植療法の臨床研究を通して炎症性腸疾患(IBD)に有効なシーズ創出研究を推進します。

背景

近年、腸内の共生細菌叢であるマイクロバイオーム(MB)研究の著しい進歩により、腸内MBが生体に与える影響や様々な疾患との関連性に関する知見が数多く報告され、生菌製剤*1などの新たな薬剤への応用が注目を集めています。腸内MB制御による疾患治療技術の研究開発が国内外で急速に活発化しているなか、日本国内においては、生菌製剤を医薬品へと導く基盤技術が整備されていないといった課題があります。
本事業では、国際競争力のある国産の腸内MB制御医薬品の創出に向け、腸内MB創薬及び製造・品質管理技術基盤の構築と幅広い実用化を目指した研究開発を行います。

順天堂大学の役割

本課題では、MB創薬における炎症性腸疾患のシーズ創出として、すでに腸内細菌叢移植療法(FMT,Fecal Microbiota Transplantation)で治療奏功が確認されている糞便検体を活用します。検体から治療効果に関わる菌を分離し、マイクロバイオーム創薬を目指します。
腸内細菌叢移植療法(FMT)は、健常人の腸内細菌叢を便より抽出し患者へ移植する治療法です。2013年に難治性Clostridium感染症に対するFMTが標準治療(抗生物質投与)に比べて大幅に奏効率が高いことが明らかになって以来、世界各地で研究が急速に進んでいます。順天堂大学医学部消化器内科学講座では、2014年から潰瘍性大腸炎患者に対して抗生物質事前投与を併用したFMT(A-FMT)臨床研究を開始し、FMTの有効性や腸内細菌叢の変化と治療効果が深く関連していることを報告するなど(Ishikawa, et al. J Clin Med. 9 : 1650, 2020)、世界のFMT研究をリードする実績を積み重ねてきました。(※)

図1

FMTは治療法として優れているだけではなく、患者に対する有効腸内細菌種の定着と治療奏功の関係を分析することによって新たな創薬シーズを発見するための基盤としても極めて有効に機能します。本事業では創薬シーズ発見基盤としてFMTを活用し、本課題で新たに研究開発されるMB制御基盤技術に現実的なシーズを提供することで、実現性・実効性の高いマイクロバイオーム創薬技術開発の創出を目指します。

(※)参考リリース
 「世界初!潰瘍性大腸炎に対する抗生剤併用便移植療法の有効性を確認」
https://www.juntendo.ac.jp/news/20161201-02.html
 「兄弟、同世代のドナーが便移植療法の長期治療効果を高める」
https://www.juntendo.ac.jp/news/20200625-01.html
石川大准教授のコメント
約7年のFMTの臨床研究を通して、腸内細菌療法の治療効果と腸内細菌との関わりが明らかとなってきました。本研究課題ではFMTを起点としたリバーストランスレーショナル創薬、すなわちFMTによるMB制御での治療効果がある臨床検体を解析することで、有効成分(有効菌)の発見や作用機序が解明されることが期待され、さらに治療効果の高い安定した腸内細菌療法の確立に大きく寄与できるものと考えています。
従来の薬剤治療では達成できなかった「潰瘍性大腸炎の根治治療」を究極の目標として、多くの患者さんへ貢献できればと考えています。

用語解説

*1 生菌製剤 生きている有効な機能を持つ腸内細菌(生菌)を腸内に生着させ、治療する。これまで乳酸菌製剤などの生菌製剤は本邦で製造販売されているが、 特定の生理活性を指標に単離した菌体による臨床応用の例はなく、新規治療法として期待されている。