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【2025年8月19日~22日】博士前期課程1年・島津頼夢さん、ハイパフォーマンス科学認定プログラムの一環としてHPSCで実習を経験
本学大学院スポーツ健康科学研究科では、スポーツ庁委託事業「先端的スポーツ医・科学研究推進事業(令和4年度〈2022年度〉採択)」の枠組みのもと、オリンピック・パラリンピック等の国際競技大会で活躍できるアスリート・パラアスリートの競技パフォーマンスの向上に資する研究と、将来のハイパフォーマンス科学研究を担う次世代の若手研究者の育成に取り組んでいます。
スポーツ庁委託事業 『先端的スポーツ医・科学研究推進事業』の採択について(2023.07.01)
この育成の取り組みとして、本研究科では「ハイパフォーマンス科学認定プログラム」を実施しています。本プログラムは学位取得とは別に称号を授与する教育プログラムであり、講義・研究に加えて学外インターンシップを通じた実践的学びを重視しています。
ハイパフォーマンス スポーツセンター(東京都北区)
今回、博士前期課程1年生の島津頼夢さん(スポーツ医学・アンチ・ドーピング研究室所属)が、ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)のハイパフォーマンス戦略部 開発課および連携・協働推進部 産学協働推進課の協力を得て、インターンシップ実習生第1号として2025年8月19日から22日までの4日間にわたり活動しました。
インターン初日のオリエンテーションにおいてご挨拶される白井克佳様(HPSC連携・協働推進部 部長)
島津さんは小中学生時代に山形県のタレント発掘プログラムに参加した経験があり、今回は各地域や全国で実施されているタレント発掘・育成事業を支援する部署での実習となりました。これまでの自身の経験と現在の研究活動がつながる貴重な学びの機会となりました。

インターンシップ初日に受け入れの御礼とご挨拶をする島津さん

実習生コメント
博士前期課程1年 島津頼夢(スポーツ医学・アンチ・ドーピング研究室所属)
このたび、ハイパフォーマンス科学認定プログラムの一環として、HPSCでのインターン生第1号として実習に参加する機会をいただきました。受け入れに際しご支援いただいたHPSCの皆様や大学関係者の方々に感謝いたします。
私は小学生から中学生の時期に山形県のタレント発掘プログラムに参加した経験があり、今回、各地域や全国で実施されているタレント発掘・育成事業を支援する部署で実習できたことは、非常に意義深いものでした。
4日間の実習では、日本スポーツ振興センター(JSC)が推進する日本版FTEMを用いたアスリート育成パスウェイについて整理を行い、関係者間での共通認識の重要性や、競技団体や各地域で実施されているタレント発掘事業との連携の必要性について学ぶことができました。特に、競技団体の育成パスウェイ構築を支援するワークショップに参加し、日本版FTEMの考え方や段階ごとの育成支援を直接体験できたことは、今後の研究活動やキャリアを考える上で大きな示唆となりました。
この貴重な経験で得た学びを今後の研究活動に活かし、ハイパフォーマンス科学の発展に貢献していきたいと考えています。
指導教員コメント
研究指導教員 室伏由佳 先任准教授(スポーツ医学・アンチ・ドーピング研究室)
本研究科では、講義や研究に加えて学外での実習を取り入れ、将来のハイパフォーマンス科学研究を担う人材を育成する「ハイパフォーマンス科学認定プログラム」を展開しています。
このたび、その一環として島津頼夢さんをHPSCのインターンシップ実習生第1号として受け入れていただきました。事前の準備から実習内容の企画・運営、そして日々のご指導まで、丁寧に対応してくださったHPSCの皆様に心より感謝申し上げます。
今回の実習を通じて、アスリート育成パスウェイに関する専門的な学びやワークショップ・会議への参加など、学生にとって非常に貴重な経験となりました。現場の支援体制の重要性を理解する機会とともに、学生の研究活動やキャリア形成にとって非常に貴重な経験であったと確信しています。。
島津さんはこれまでハイパフォーマンスに関する活動に取り組んできた経歴を持ち、自身のキャリア形成への意識を踏まえて今回の実習に臨みました。博士前期課程1年生として、アスリートの発掘や育成に関わる研究を始めたばかりではありますが、学術的な視点からこの分野に貢献できる人材に成長していくことを期待しています
本研究科としても、引き続きハイパフォーマンス科学に資する人材の発掘と育成に努めてまいります。

インターンシップ受け入れの御礼とご挨拶をする室伏由佳先任准教授
実習初日には、指導教員である室伏先任准教授もオリエンテーションに参加し、島津さんが自身の研究計画を紹介する場面がありました。
島津さんの博士前期課程での研究テーマは、将来のアスリート育成やタレント発掘施策に貢献することを目的に、競技者アイデンティティとアスリート特有の自己効力感に関する調査研究を行うものです。特に、アスリート特有の自己効力感については、海外研究者が開発した心理尺度を日本語に翻訳し、逆翻訳を経て信頼性を担保した上で、日本版尺度として調査を進めているところです。
博士前期課程での研究プロジェクトや研究の進捗をプレゼンする島津さん
このたびの実習は、研究科として若手研究者が現場での知見を直接吸収し、研究活動へと還元する貴重な一歩となりました。本研究科では今後も、実践と研究を融合した教育・育成の取り組みを推進してまいります。