研究室 研究室紹介

機能形態学

研究内容

機能形態学分野では、新たなバイオイメージングツールや生体機能の解析技術を開発することにより、これまでに無い視点から体の仕組みや病気の成り立ちを明らかにするとともに、認知症やパーキンソン病などの神経変性疾患、アトピー性皮膚炎や乾癬、ドライスキン、加齢皮膚などの皮膚疾患や皮膚病変、更年期障害、糖尿病、サルコペニア、視覚障害などに対する治療法や予防法を確立することを目指しています。また、機能性食品の開発やバイオマーカーの探索、美容技術の創出にも取り組んでいます。学生の発案によって始まった研究や企業との共同研究も数多くあり、研究室一丸となって人々の健康に貢献できる研究を目指しています。

薬理学

研究内容

薬理学分野においては、炎症性疾患の発症機構と新規治療法を探索している。生体がストレスを受けると炎症反応に続き様々な病態を呈することが知られているが、病的アウトプットに至るまでに本来正常に機能してきた分子群が時空間的にいかなる変化を遂げるのか?この命題の解明が創薬プラットフォーム/新規治療法の構築基盤となる。我々が現在取り組んでいる対象疾患は、難治性の炎症性肺疾患、中枢傷害や炎症性皮膚疾患に伴う慢性的な痒みである。それぞれの疾患での組織変性や再生における介在細胞の機能変化と細胞内シグナルに着目し、ベンチからベッドサイドへ、疾患克服に向けて基礎研究の果たす役割を強く意識して研究に取り組んでいる。

病態制御学

スタッフ

研究内容

当教室では、脂質・糖質・脂肪酸およびその代謝産物がどのように病気の発症進展に関わっているかについて、基礎から臨床にわたって幅広く研究しています。基礎研究としては様々な疾患の発症に関わるマクロファージを中心に、コレステロールや脂肪酸、またそれらを制御する薬物が、どのように細胞の働きに影響しているかを検討、病態(病気発生のメカニズム)の解明を目指しています。また臨床研究として動脈硬化症、脂質異常症、糖尿病、心不全等に罹患した実際の患者さんから得られた臨床データを用いて、様々な治療がどのように病気の発症進展を制御しているのかについて解析を行い、未知の薬理作用の解明や新たな創薬に取り組んでいます。

病態解析学

研究内容

病態解析学分野では、生体内で生じる複雑な病態について論理的に考察することができ、問題解決能力を有する薬剤師を育成することを目指します。研究室では、病因の解明や病態の解析を行う上で必要な疾患マーカーや治療薬物の探索を行います。特に、基礎と臨床の枠を越えて、がんの分子病態を解明し、治療標的を探索するtranslational researchを進めています。がんは同じ組織で発症するものでも原因や進展様式、治療に対する応答性などが個人によって異なります。治療薬の効果識別マーカー(薬物耐性マーカー)の同定や新たな治療標的の探索に取り組み、それぞれの患者に最適なオーダーメイド治療の開発を目指しています。

薬物治療学

研究内容

薬物治療学分野では、患者の生活の質(Quality of Life; QOL)を向上させる治療や支援をする支持緩和療法における新しい治療法の開発を目指し、「痛みとその治療」を主たるテーマに研究を展開しています。痛みは主観であるため、その治療は非常に難しいとされます。そこで、私たちは、痛みの治療を効果的・かつ正確に行うための、痛みの治療効果を客観的に評価できるマーカーの開発や、新しい治療標的の探索、新しい治療薬の開発、などを研究目標としています。具体的には、各種疼痛モデルマウスやストレスモデル動物を作製し、疼痛に関与する新しい分子の探索に取り組んでいます。さらには、モルヒネをはじめとする鎮痛薬の副作用解析も行っています。治療の障壁となる副作用をいかに軽減できるかを模索し、臨床に還元できる研究を目指しています。