長谷川さん
#05

健康安全推進センター

長谷川さん

※所属部署は取材当時のものです

多職種で協働しながら業務にあたる

長谷川さん

本学事務総合職に応募した経緯を教えてください。

就職活動を始めた当初は、学生としてのフラットな目線で改めて社会の仕組みを知る最後の機会だとも思ったので、業界を絞らずに様々な法人・企業に目を向けていました。その中で、自分が大切にしていることや価値観を見つめなおす時間が増えるにつれて「社会貢献の一助になりたい」との想いから、教育を通じて研究成果を社会に還元することを目的の一つとする「大学」という職場に魅力を感じるようになりました。学生時代に法学部で家族法を専攻し、生殖補助医療の立法化について取り扱っており、医療に関して身近に感じていたこともあり、医療にも貢献できる大学に興味を抱くようになりました。「健康総合大学」として、教育、研究、診療・実践と多方面にわたってグローバルに活躍できる人材の輩出と多方面での社会貢献を担う順天堂大学で働くことで私の想いが実現できると考え、入職を決めました。

現在の部署の仕事やご自身の担当業務などについて教えてください。

健康安全推進センターは、教職員と学生が安心かつ安全に本業に臨める環境づくりを責務として、多岐にわたる活動を行っています。具体的には、業務内容によって、主に以下の2つのチームに分かれ、多職種(医師・保健師・事務職員等)が一丸となって業務にあたっています。


【健康管理チーム】

健康診断やワクチン接種を通じた職員・学生の健康状態の把握・管理のほか、働き方改革の一環として長時間労働による健康障害やメンタルヘルス対策を推進。

【安全衛生管理チーム】

大学の研究部門・附属病院内で使用されている化学物質の管理、労働災害を防ぐための施策の展開。最近では法改正を受けて化学物質管理体制の抜本的な見直しを検討中。


また、健康障害を引き起こすリスクが潜在する部署に対しては、産業医や労働衛生コンサルタント資格を持つ専門職の方の意見を踏まえた改善策の提案を行うなど、コンサルテーションとしての役割も担っています。変化をいとわずに「現状をより良くしたい」という意識をもって、年齢や職種を超えて意見を交わせる風通しの良さと、良いと思ったことはすぐに取り入れる順応力の高さは所属部署の良さであると自負しています。

その中でも、私は主に研究・診療部門で使用されている化学物質や実験機器の管理、業務起因災害を未然に防ぐための職場環境の改善等に従事しています。

事務総合職として採用されましたが、専門的な知識も身に付けたうえで業務にあたるために衛生工学衛生管理者の資格を取得し、その知識を活かして危害要因の特性理解に基づいたリスク管理・除去に努めています。

もちろん、防止策が取られていても避けられない人的ミスや特殊な状況下での事故は起こり得ますし、時には、大量に漏洩すると生命に危険を及ぼす液化高圧ガスが実験室内に充満するなど急を要するケースもあります。そのように、知見を超えた臨機応変な対応が求められることもありますが、仲間と協力しながら関係部署と連携して事態の悪化を防げたときにはやりがいを感じますし、経験値の上昇を感じられる瞬間でもあります。

チーム一丸となって困難を乗り越え、高まる団結力

長谷川さん

入職してから印象に残っている 業務経験などはありますか。

2020年頃に新型コロナウイルス感染症が流行し、所属部署がCOVID-19の主管部署になったことは思い出深く印象に残っています。私が携わったのは大学全体のCOVID-19への対応のうちの一端ですが、感染拡大を最小限に食い止めるための方針策定、発熱外来の熱中症・防寒対策、新型コロナワクチン接種の企画・実施など、部署全体で協力して対応にあたっていました。

当時はゼロから始める体制整備に苦悩したり、昼夜問わず過酷な働き方を強いられる医療職の方を前に自身のできることの小ささを痛感してつらく感じたりすることもありましたが、現在は社会全体として感染状況も落ち着き、通常業務に戻れる兆しも見えてきました。

チーム一丸となって苦境を乗り越えたことで、団結力が更に高まり、また、忙しい中で改めて非効率な業務の廃止や、「健康第一」という考えが根付くなど良い側面もありました。

所属されている部門で必要とされる能力や、 周囲の職員について教えてください。

本学では、医療職や研究職など様々な職種の人が働いています。職場環境の改善にはコストがかかるものや稼働に一時的な支障が出るものもあり、一辺倒では部署の理解は得られません。そのため、数ある選択肢の中から、相手が置かれた状況や利害を勘案した上で最善策を選び取る現状分析力やバランス感覚が必要だと感じています。

また、私の部署では様々なバックグラウンドを持つ方が活躍しています。前職でSE(システムエンジニア)としてシステムの設計・開発に従事し、データベース管理者の資格を持つ職員は、1万人近くいる本郷・お茶の水キャンパスの職員・学生の健康診断結果や感染症等の健康情報の管理を担っています。また、WEBデザイナーとしての経験を活かし、ニュースレター等の刊行物や資料の作成において絶大な信頼を得ている職員もおり、各職員が自らの得意分野を伸ばし、強みを活かして仕事をしています。

今後の目標について教えてください。

順天堂の目指す「社会貢献」に寄与するためには、職員の健康と安全を確保することが第一です。個人でできる地道な日々の努力こそが実を結ぶ近道になると思いますので、まずは今出来ること・やらなければならないことを草の根的に積み重ねていきたいと思っています。また、職員のヘルスリテラシーや安全に対する意識向上、快適な職場環境づくりに一層の興味・関心を持ってもらう契機になるような教育活動にも今後注力していきたいと考えています。

大学は研究機関ということもあり、学会発表や、外部の講演会や研修プログラムに参加するなど、自らのキャリアアップに積極的な方が多い印象を受けます。私も、近い将来、実践報告として労働安全衛生体制の構築について関連学会で発表し、これまでの活動を可視化することを目標にしています。

1日の業務スケジュール例

1日の業務スケジュール例

※健康のために、毎日部署のみんなで動画を見ながら運動する時間を設けており、
体を動かすことで気分をリフレッシュし、実務に集中する効果もあります。

順天堂では、公私共に大切にしている人が多い印象を受けます。個人の裁量が大きいためメリハリをつけて働くことができ、終業後の自分の時間を充実させたり、家族や友人との時間を大切にしたりできます。私自身、定時で退勤して好きなアーティストのコンサートに行くことも。

また、就業時間外に会議がある場合や通院等の都合があるときなどは時差勤務も可能ですので、柔軟に働くことができています。私の所属部署には女性が多く、育児休業中の職員や、育児短時間勤務制度を利用しながら子育てと仕事を両立する職員も在籍しており、欠員が出てもフォローし合えるような体制が整っていると感じています。

周囲の活躍が原動力に

長谷川さん

順天堂の事務総合職を志望している方にメッセージをお願いいたします。

順天堂では、職種を問わずチャレンジさせてもらえる機会が多く、たくさんの事務総合職の方が活躍しています。周囲の方の活躍が原動力になることもしばしばあり、励みになっています。どの部署に配属されたとしても、順天堂で働くということは、未来ある学生・研究者の輩出や、誰かの命を救う活動に貢献していることにつながります。私たちと一緒に、社会貢献の一翼を担うお仕事をしてみませんか。一緒に働けることを楽しみにしています。

プライベートの過ごし方

業務に活かせる資格のほか、私生活においても役立つ資格の取得を目指しています。今年は防災士とファイナンシャルプランナーの試験を受ける予定です。また、部署の4S(整理・整頓・清掃・清潔)にも役立つかもしれない!と思い、整理収納アドバイザーも視野に入れているところです。

また、健康安全推進センターの一員として、まずは自分が健康でいなければ、との思いもありますので、ワークライフバランスを実現しながら、運動やセルフケアを習慣にすることを心がけています。