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順天堂医院の今昔

Story 24 『痘科集成』と『外科実験』

2014年4月10日に学校法人順天堂は、両陛下をお迎えして創立175年記念式典を挙行しました。175年前に創立者佐藤泰然が江戸の薬研堀(東日本橋)に蘭方外科塾を開いたのです。残念ながら、当時の塾の全貌を知ることはできませんが、その頃、泰然が翻訳した『痘科集成』(天然痘と予防法を述べた書)が残っています。天然痘のかさぶたを使って予防接種をしたのです。ジェンナーの種痘法が日本に伝わったのはそれから10年余たった1849年でした。
1843年、佐藤泰然は佐倉に移って順天堂塾を開いて、門人らとともに外国の外科書を参考にさまざまな外科手術に挑戦しました。その記録『外科実験』や当時のエピソードが今に伝わり、佐倉順天堂で他に類を見ない手術が行われていたことを知ることができるのです。

和田泰然の訳書「痘科集成」

和田泰然の訳書「痘科集成」

外科実験

間寛斎記「外科実験」
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