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ロコモ進展予防ロコモ進展予防プロジェクト概要

(ア) ロコモバイオマーカー/アンチロコモサプリ開発
(平澤恵理、ニッピ担当者)

(イ) 体調管理通信システム開発
(濱田千江子、東急不動産担当者)

ロコモ察知とロコモ予防対策の循環により健康寿命をのばす

日本は超高齢社会に突入し、ロコモを起点とする医療費・介護費の増大が予想されます。これを抑制あるいは回避すること、そして人々が自立して生活できる社会の形成を目的に、本開発グループではミクロな視点でロコモ予防対策にアプローチします。
ロコモの主座となる骨、軟骨は「細胞」以上に「細胞外マトリックス(コラーゲン等)」を豊富に含む組織です。筋においても、他の組織と異なり、骨に付着する筋線維からなる特殊分化組織であり、運動等の機械的刺激によって維持されています。運動による筋の肥大には、この筋線維の肥大とともにサテライト細胞という筋線維の「細胞外マトリックス」に存在する組織幹細胞の増殖、分化が寄与しています。すなわち、ロコモの予防、治療の鍵は、「細胞外マトリックス」が運動などの機械的刺激をいかに受容し、細胞内シグナルを変化させるかということにあるのです。

ロコモ察知とロコモ予防対策の循環により健康寿命をのばす画像

しかしながら、「細胞外マトリックス」の多くは、分子量が大きく、加齢により、糖鎖修飾、架橋が変化し、その変容状態を察知するには特殊な知識と技術が必要という課題があります。このボトルネックを解消し、専門家以外でも利用できる簡便な解析方法「ロコモマーカー診断」の開発が本グループの目標のひとつです。
では、その解析方法で「細胞外マトリックス」の変容が見つかったらどうすればよいのでしょうか。「細胞外マトリックス」の状態が改善するように補給してあげることがひとつの手段です。本開発グループでは、吸収効率が良いと考えられる小分子タンパク質断片や活性ペプチドに注目し、ロコモを予防、改善できる食品あるいはサプリメントを開発します。
本開発が実際の社会に役立つためには、研究対象となるロコモ予備軍の特定、そして簡易的な診断を実施できる場の確保が重要です。そのため、本拠点のもうひとつの開発グループと強い連携を図って開発を進めていきます。

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将来的にはロコモマーカー診断キットを用い自身で検査を行う。

専門医療が自宅で受けられる社会へ

病気になることは“不動化・不活動化”への大きな一因です。そこで、病気を在宅で未然に防ぐ仕組み作りも本開発グループは目指しています。その第一歩として、医療の現場を離れた医師の参画ネットワークづくりに取り組みます。2020年を目安に、これらの医師と人々をつなぐ仕組みを整えて、多くの人々がロコモに陥ることなく安心して生活できる社会を目指します。

世代格差のない持続可能な社会へ画像
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