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順天堂医院の今昔

Story 20 順天堂医院のロビー

順天堂医院は明治8年(1875)に湯島に新築開院したが、当時のほかの大病院は大名屋敷の大広間に、患者が雑魚寝している状態であった。順天堂では開院にあたり個室を設けることにしたが、個室のある大きな建物が珍しい時代であった。やむなく吉原の郭をモデルに2階建の建物が建てられた。図は患者が玄関で履物を脱いで待合室にあがり、畳を敷いた大広間で一段高い場所にある会計の前に跪いている。それから100年後、病院はホテルとまがうような広々としたエントランスになり、患者さんへの対応も大きく変わった。こんな時代が来るとは、昭和40年代はじめですら考えられなかった。

順天堂医院のロビー

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