当研究室ではがん及び免疫領域において糖鎖生物学を基盤とする疾患と病態の理解と、それらを通した創薬を目指して、以下のようなプロジェクトを推進しています。 |
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1 |
糖鎖認識分子であるレクチン、糖鎖提示分子であるムチンに注目することにより、再発、転移、治療抵抗性など臨床的に重要な意味を持つがん細胞の生物学的な振る舞いの理解を深める。 |
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- ムチン21(MUC21)グリコフォームによるアポトーシス抑制能の違いを明らかにした。
- トリプルネガティブ乳がんの再発しやすい亜集団のがん細胞に特徴的な糖鎖を見出し、そのメカニズムを解明しつつある。
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2 |
糖鎖の異なるムチン特にMUC1及びMUC21の診断と治療への応用法を確立する。 |
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- MUC1 DNAワクチンによる癌の予防と治療の可能性をMUC1(ヒト)トランジェニックマウスを用いて明らかにした。
- MUC1タンデムリピート内の特定のアミノ酸に特定の糖鎖が付加した構造を認識する抗体を開発し、診断と治療への応用を追求している。
- ヒト及びマウスMUC21の異なるグリコフォームに特異的なモノクローナル抗体を開発した。
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3 |
糖鎖とペプチドのコンビネーションとする構造をエピトープとする抗体を開発作製し、診断薬、治療薬として開発する。 |
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- HER2のグリコフォームを利用して、心毒性のない抗HER2抗体の開発に成功した。
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4 |
C型レクチンMGL/CD301を発現する樹状細胞及びマクロファージ亜集団の免疫・炎症応答における重要性を明らかにし、それらの機能解析を通して免疫疾患の理解と新たな治療法の開発を目指す。 |
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- マウスモデルを用いて、炎症性腸疾患の発症過程においてMGL/CD301が常在マイクロバイオームの糖鎖を認識して炎症の抑制に関わることを示した。
- ヒトのアトピー性皮膚炎および乾癬の病理標本を解析することにより、これらの疾患におけるMGL/CD301発現細胞の重要性を示し、これらの細胞の役割とMGL/CD301分子機能制御の解明を目指している。
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