05 活動報告

2019.03.30

平成30年度韓国UNIST春期研究短期留学に3年生の和光健君、2年生の鈴木拓実君が参加しました

基礎研究医養成プログラムでは、平成25年度より生化学第一講座横溝岳彦教授の紹介により、韓国UNIST(Ulsan National Institute of Science and Technology)への春期研究短期留学を実施しています。平成30年度は、平成31年2月25日~3月23日の27日間、3年生(留学時)の和光健君、2年生(留学時)の鈴木拓実君が参加しました。和光君はBio-Optics Lab (Professor Jung-Hoon Park)、鈴木君はCancer Biology Lab (Professor Byoung Heon Kang)にてそれぞれに研究活動を行いました。

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2019.10.01

和光 健君、鈴木 拓実君 平成30年度韓国UNIST春期研究短期留学体験記を追加

和光 健君 短期留学体験記

私は2019年2月24日から2019年3月23日までの4週間、韓国の蔚山にある蔚山科学技術大学校(UNIST : Ulsan National Institute of Science and Technology)に短期留学してまいりました。

UNISTではJung-Hoon Park教授によるbio-optics研究室で生物光学について学んできました。具体的には生物光学の基礎となるフーリエ変換やデルタ関数等基本公式について学びました。また、これを用いプログラム上で微分干渉型顕微鏡、位相差顕微鏡をソフトウェアであるMATLABを用いることでシュミレーションをしました。

今回の短期留学を通して学んだことが2つあります。1つ目は英語の大切さです。研究室での会話、ディスカッションは完全に英語となりますが、研究員の方々も英語は母国語ではないため、英語におけるコミュニケーションは難航します。言語の障害によって学習の障害になるのは極力避けたいため、英語能力の向上の必要性、またその研究、学習分野における特異的な単語の習得の必要性を感じました。

2つめは自分が大学で学んでいることの専門性について改めて実感しました。今回学ばせて頂いた研究室は完全に物理系の研究室であり、大数等の知識が必要でした。通常の理系大学生なら教養課程で学習しますが、医学部ということもあり自分はそのようなことに対する知識は全くありませんでした。しかし逆をとると医学生の学ぶ学問は特異的であり、他学部では得られない学問であるということです。これを活かし私は医学の知識を用いないと出来ない研究を今後してゆきたいと思いました。

最後に、今回のUNIST短期留学にあたり、今回の留学を実現してくださった横溝岳彦先生をはじめ、ご支援ご協力いただきました先生方や基礎研究医プログラムの方々、そして、UNIST大学で私を受け入れてくださったJung-Hoon Park教授、研究員の方々に深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

鈴木 拓実君 短期留学体験記

2019年2月24日〜3月23日の約4週間、韓国の蔚山科学技術大学(UNIST : Ulsan National Institute of Science and Technology)に留学させていただきました。この大学は理系の総合大学で、アジアを中心に留学生を受け入れているとてもグローバルな研究機関です。キャンパスも美しく広大で、都心の大学に通っている自分としては普段とはまた違った雰囲気を味わうことができました。海外旅行の経験はありましたが留学という形での渡航は初めてで、多少の不安もありましたが充実した時間を過ごすことができました。

私は大学のCancer biology lab に所属させてもらい、実験の見学、体験をさせていただきました。このlabはミトコンドリア内のシャペロン、TRAP1の細胞機能と分子調節機能やそれらの疾患(がん)への影響を研究しており、抗がん剤としてのTRAP1阻害剤の開発を目指しています。研究の手法は分子生物学的で、日本で実際にやったことのあるものもいくつかありました。しかしながら、手法は同じでもlabによって使う器具や手順の細かいところが違うことが面白いと思いました。と同時に、スタンダードな研究の手法の多くは世界で共通なのだと実感しました。

今回の留学で痛感したのは、語学力、コミュニケーション力が研究者にはとても大切だということです。UNISTが留学生を多数受け入れている大学であることもあり、先生をはじめ学生も流暢に英語を話し、また勉強も英語で行うなど日々英語力の向上に努めている姿がとても印象的でした。反面、私自身は話す時に自分の言いたいことが英語でパッと頭に浮かばないことがあり、改めて英語力不足を実感しました。また向こうの学生は英語でコミュニケーションを取る時に、上手く言えないことがあっても身振り手振りや言い替えたりして伝えようとしていて、たとえ英語が完璧ではなくても積極的に伝えようとする姿勢が大切だということが解りました。私も彼らのように英語の勉強そして積極的なコミュニケーションを頑張りたいと思います。

今回の留学では横溝岳彦教授、基礎研究医養成プログラムの先生方、韓国の先生方をはじめ様々な関係者の方々に支援していただきました。深く感謝致します。この留学で得た経験を将来に生かせるよう励んでいきたいと思います。