05 活動報告

2022.08.01

第8回 高校生病理学セミナー ~のぞいてみよう 病理の世界~ が開催されました

2022年8月1日(月)に、「2022年度 第8回 高校生病理学セミナー ~のぞいてみよう 病理の世界~」がZOOMウェビナ―を利用したWebセミナーとして開催され、大変多くの高校生、中学生の方にご参加いただきました。

講演1「病理検査とは?― 標本ができるまで ―」
佐伯 春美 特任准教授(順天堂大学医学部 人体病理病態学講座)

病理診断科で実際に行われている仕事について、病理標本の作製を中心とした動画「病理検査室の一日」とスライドを用いてご紹介いただきました。途中、参加者の皆さんにはクイズにも参加してもらいました。理解を深めるお役に立ったでしょうか?

講演2「ヴァーチャル・スライドで病理診断してみよう!」
小倉 加奈子 先任准教授(順天堂大学医学部附属練馬病院 病理診断科)

スライドによる解説の後、実際に遠隔画像診断にも用いられている「ヴァーチャル・スライド」を使用して、実際の肺がんの病理標本の観察を行い、病理診断を疑似体験していただきました。また、顕微鏡の発明の歴史を振り返りつつ、今後のAIと医療についてもお話がありました。

講演3「ぼくが病理医になったわけ」
伊藤 智雄先生(神戸大学大学院医学研究科 病理学講座病理診断学分野・同医学部附属病院病理部 教授)

伊藤先生の生い立ちから医学部進学まで、また医学部時代の病理との出会い、 病理医として達成した「日本一」の活動、さらには海外での活動など、先生の「転機」を捉えたご活躍に基づく幅広いご講演で、参加者を大いに励ましていただきました。また、「英語」の重要性と英語が上達する勉強法についてもご教授いただきました。参加者の皆さんは、どんな「日本一」をめざしますか?

質疑応答

参加者からの事前質問や当日のQ&Aに送られた質問に、講演の先生方全員の対話形式でお答えしました。さらに、先生方にはQ&Aへの返信による回答もしていただきましたので、後日、参加者には、すべてのQ&Aと回答を配布いたしました。

閉会挨拶
順天堂大学大学院医学研究科 人体病理病態学 八尾 隆史 教授

おわりに、総評、「基礎研究医養成活性化プログラム」の概要説明をいたしました。

参加者からは、「動画を見て、病理検査の具体的な過程が解った」「普段病院で接する主治医の先生の裏側に、先生を支える多くの人がいることを知れて面白かった」「バーチャルスライドをみて、実際にどのように病理医の方が診断しているのか体感することができて、病理診断の難しさ、病理医のすごさを感じた」「伊藤先生の様々な経験を聞くことができ、人生の転機を大切に頑張ろうと思った」「予想以上に面白くて、病理の世界にとても興味をもつことができた」「将来の夢に、病理医という選択肢が増えた」など多数の感想をいただきました。
また、多くの参加者から、今回のセミナーに参加して「病理学」への興味がさらに増したとのご感想をいただけたことを、大変嬉しく思います。
今回のセミナーをきっかけに、将来「病理学」や「病理医」への進路を志す方が少しでも増えることを期待しています。
今回ご参加いただいた方だけでなく、記事をご覧になって興味がわいた方は、是非次回のセミナーにご参加下さい!
  • 活動報告写真(1)
    質疑応答の様子:写真左上(伊藤 智雄先生)、右上(司会・進行 高木)
            左下(小倉 加奈子 先任准教授)、右下(佐伯 春美 特任准教授)